不協和音2

09




 頬が、脳が、燃える。


 隣に彼女が寝ているのに、弟にナカ出しセックスをねだらされるなんて。

 吐息を荒くした卓也は俺の絶望感すら楽しみながら、俺の既にたっぷり蹂躙されたア○ルへぴとりとちんこを添えた。


「はあ…兄さん…っ、兄さん…っ」
「ゃ、あ…ッ」


 玩具とは違う熱い他人の体温が、捩じ込まれる。

 太いものがナカを擦り上げて腹の奥を押し進む。

 躯の奥を拡げられて苦しいのに、擦られると頭が馬鹿になる。


「んぁ、…ッは、ァ、ゃあ…っ」




 また…弟に犯されている。




「ひあっ…は、ぁん…っ!」

「兄さん…、兄さんのア○ル、俺のちんこにしゃぶりついてくるよ…気持ちいい…腰止まんない…」

「ひ、ぅっ…? ゃ、あ…っ、へんな、こと、言うなぁあ…っ」


 ずっちゅずっちゅと卓也は激しく抽送する。


 卑猥な言葉を敢えて口にするのは、隣の佐藤に聞かせる為なのだろう。

 本当に聞こえているかは分からないけれど、聞こえているかもと思うだけで、俺の体温は間違いなく上がる。


「はぁ…、弟のちんこをア○ルに挿れて欲しがる変態じゃ、女の子を抱けないどころの騒ぎじゃないね…」

「んっんッ! っふ、ぅう…っ」


 狭い肉を、躯の内側を、肉の楔で圧し拡げられて、擦り抜かれる感覚に、ぞわぞわと甘い快感が全身を這い回る。

 覆い被さって来るのは、紛う事なき実の弟だ。涙で視界が歪む。


「あー…、出すよ…精液…」

「ゃッ、ぁっ、ら、め…っ」

「違うでしょ? おねだりして」

「んはッ! ぁッ! はあッん!」


 バチュバチュと更に速度が上がる。卓也の手が俺の乳首を抓んで、きゅんッとナカが切なくなった。

 それどころか、卓也は件の三角の舌の玩具を、また鈴口に押し当てた。


 びゅびュびュびュびュびュびュびュびュッ!

「ひぎぃッ!? ひあ゙ッ、らめ…! ッにぃ、にいちゃ、のナカ…っ、た、ッたくやのせぇえき…っ出してえ…!」

「ッ締まる…、ッく、イくっ…!」


 どぷっ、どくどくッ

 そんな音が脳内に響く錯覚。弟にナカ出しされて…いる。


「ぁー…、っはぁ、は…っゃあぁ…」

「ッは…、ぁ…、あー…俺の精液…兄さんのナカにいっぱい出てる…。兄さんのア○ル、うねって…すごい…俺のちんこ、搾って来るよ…」


 おいしい? なんて聞きながら、卓也は玩具を止めてちゅっとまたキスをする。欲情し切った獣の目で。

 ひくひくっ、と躯が跳ねた。

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