不協和音2

07




「あれ? ぶっ飛んでる? おーい兄さん、起きて。ずぽずぽしちゃうよ」
「んはッ! ぁん…っゃ、やあ…っ!」


 応答など出来るはずもなかったけれど、卓也は容赦なく俺のア○ルがぐっぽり喰い込んでいる玩具を抜き挿しした。


 ヴィムヴィムヴィムッ!

「ッぁ、っぁんッは、はあッ…! ぁったく、たくやあぁあ…っ」


 完全に情欲に脳内が染まり切っている俺から、眼鏡を拭った卓也はようやくア○ルの蠢く玩具を引き抜いた。

 ようやく全ての刺激から解放されても、小さく腰が跳ね、全身の筋肉がピクッピクッ、と痙攣するばかりで、俺の意思では指先ひとつ動かせない。


「ああ…綺麗だよ、兄さん…」
「ッは、ぁん…っはっ、…はあッ…」


 卓也の掌が俺の下腹を撫でる。ヌチュ、と音がする。

 それが全部、俺のちんこから飛び出た体液なんだって事に、この時の俺は気付くはずもない。


「いっぱい出したね、えっち汁も精液も…。いやらしい声でたくさん啼いて…隣の佐藤さん、起きちゃったかもね?」

「…は…っ、はぁ…っ、ひ、く…っ」

「ねぇ、教えてあげなよ。今、兄さんは実の弟にア○ルと鈴口にオトナの玩具で虐められて、噴水みたいに色々ちんこからお漏らししたんだって」

「ッ、ゃめ、…っは、ァん」


 わざと顔を隣のベッドへカーテン越しに声を上げる卓也の服を、俺は弱々しく握る。

 卓也は嬉しそうに笑って俺にキスをした。


「ン…。兄さん、舌を吸って」
「ッは…っ、ん、ぅ…」

 ふるふる、と首を振ると同時にさっきの三角の舌が生えた玩具を見せ付けて来る。


「言う事を聞くって言ったよね? 俺とキスして。自分からベロチューして」
「ッぅ…、ん…」


 勿論、狂い切っていた時の口約束だ。俺はなにも覚えてはいないが、卓也の目が本気だった。

 渋々、俺は重なって来た弟に口付ける。唇を開いて卓也の口内に舌を忍ばせ、卓也のそれと絡めた。



「ンっ…ふ…っ、は、はぁっ…っ」

 くちゅ、ヌチュ、と粘る水音が耳を犯す。

 濡れた粘膜同士が擦れ合って、ゾクゾクとまた腰の奥が疼く。



(…きもち、ぃ…)



 ちゅ、ちゅっ、と力の入らない躯で、なんとか卓也の舌を吸う。

 ア○ルと鈴口がじんじんウズウズする。だめだ。分かっているのに。俺の舌は互いの唾液を混ぜ合わせる。

「ん…、上手だね…」
「んは…っ、ぁ…」

「兄さん。俺とセックスしたいっておねだりして」

 ベルトを外し、俺の拘束を解いた卓也はそう囁いた。

「っ…!」

 ぴとり、と動いていない玩具がまたちんこに添えられる。


「佐藤さんに聞かせるつもりで言うんだよ。…大丈夫。どうせ聞こえないから」


「…っ、ぅ…っ」


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