せんぱい!

03


 上総は笑って、望の座るソファへ近付いた。

「あはは、こんな簡単だと思わなかった」
「は…ぅ…っ? ぁ、ん…かず、せんぱ…っ、は、ぁあ…っ」

 見上げて来る濡れた黒目がちの目が煽情的だ。
 はぁはぁと犬のように舌を出しそうな顔で呼吸する望の顎を掴んで、唇を重ねた。

 「んんぅ…っ」くぐもった悲鳴が上がるが、手は勝手に情欲を募らせる躯を抑えるので精一杯で、抵抗らしい抵抗もない。
 逃げる舌を捕らえて甘く噛み、たっぷり唾液を送り込む。

「はひ…ひ、…ぁ…ん…っ」

 弱々しく首を振るのも無視して、ブレザーやシャツの下に手を滑り込ませ、滑らかな肌を撫でる。

 僅か肋骨が浮き出るほど華奢な躯は、上総の理想の体型だった。
 余分な脂肪がなく、触刺激に敏感な躯がいい。
 その方が、いじり甲斐――もとい、いじめ甲斐がある。

 柔らかな点を爪で掻くと、ぷくぷくと胸に粒が勃ち上がった。

 上総は首筋に何度もキスを落としながら、ささやかに呻きのような嬌声を上げる望に囁く。

「気持ちいい? 望…」
「んぁ…っ、ぁん、や、ぁ…っ、やめ、やめて下さ、ぁ、ひ、ァ、ァ、や、何す…っ、ん、やぁ…っ」
「何って。僕、望が凄く気に入ってね。欲しくなったんだ」
「ひ…ぃ、ん…っあ、ぁぅ…熱、ぃい…っ」

 必死で股間を押さえる望の髪を優しく梳き、丁寧に上衣のボタンを外していく。
 いやいやと身をよじる望だが、大した障害にはならない。

「ぁ、…っぁン、せんぱ…っ、やぁ…っ、やめて…やめて下さいぃ…っ、ゃ、あ、ぁ、あッ」


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