崩落

06



「ふゃっ?!」

 ガクン、と腰が跳ねて健汰の喉を突く形になってしまい、その奥の熱さに腿が震えた。

「ぅあっ、あ、ンンっ…ぁ、ぁ、あぁんっ!」

 はしたない嬌声がやまず、健汰は苦しげにしながらも口を離そうとしなかった。
 舌先をぐりぐり回して亀頭を嬲り、鈴口に吸いつく。

 久々に味わってしまうその狂いそうな快楽に、しかし締め付けられて加わる痛みに、依咲の頭は真っ白になった。

「ひぁっ、ぁっ、あ、だ、だめ…健汰…っ」

 逃げるためか求めるためか、腰が揺れる。

 同時に糊がまた深く挿入されて、高い声が漏れた。

「はぁあ、んっ…!」
「先生、声抑えないと、誰か来ちゃうよ?」

 健汰が言うが、ナカを擦り上げ襞をめくり上げる感覚に、依咲はただ喘ぐしか出来ない。

 薄暗い教室、晒された下半身と、そこを弄ぶ10歳の教え子。そして手を性器を縛られ、淫らに悶える、自分。

「ッんんぅ…!」

 悔しさに涙が浮いて、流れた。
 健汰はそれを見て、無造作に糊のチューブを秘孔から引き抜く。ちゅぷっ、と卑猥な水音がした。

「先生、気持ちイイ?」
「ッ!」

 左右に首を振る。肯定しても変わらないなら、素直に意思を示しておきたかった。

(快楽、だなんて)

 認識してしまっている時点で、既になにひとつ『素直』ではないが。

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