崩落

04



「そう」

 言ってポケットから取り出したのは、凧糸の余り。
 「…?」何が始まるのか判らず依咲が瞬きをすると、健汰はおもむろに依咲の性器を掴み、ぎち、とそれで根元を縛った。


「いぎッ?!」


「はい先生。これでせーえき出ないと思うよ」
「く、ぅう…っ」

 締め付けられた性器が苦しく、しかもそのまま舐められたり咥えられたりして、依咲は何も考えられなくなってくる。

 健汰は近くの机からお道具箱を引っ張り出し、黄色の細長い、水糊のチューブを取り出した。
 蓋とは逆の、僅か尖った方で、いきなり後ろの秘孔をつつかれて躯が跳ねた。

「ッん…!」
「久しぶりだからまた硬くなっちゃったかな?」
「んんぅ…!」

 くに、くに、と健汰の指がそこに触れる。そして当たり前のように健汰は股に顔を埋めるようにして、そこを舐め始めた。

「はんんんゥ…ッ!」

 咄嗟に手首を戒める凧糸に噛み付き、悲鳴を殺した。
 出来るなら噛み切ってしまいたいが、さすがに凧糸は丈夫で、今のところただ渋い味が口に広がるだけだ。

 むやみに暴れて健汰を蹴りでもしたら大変だから、ろくな抵抗も出来ない。10歳の生徒に男である自分が犯されそうになった、などと、どこへ訴えても信じてもらえるはずはない。

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