瓦解

07


 じくり、じくり、と脈に合わせて痛みが伝わる。
 健汰は容赦なく差し込んだ指を抽挿し始めた。滑らないそこは引き攣れて痛みだけが増す。

「ぅ、ぎっ…!」
「やっぱ濡らさなきゃダメかぁ。先生キツキツだもんね」

 ぐにぐにと内壁を刺激されて、吐き気がしたが、指を差し込まれたままのそこに熱く濡れたものが触れて、腰が跳ねた。

「ッひ?!」
「動かないでよ先生。解せないでしょ?」
「ひぃ…っやぁッ…」

 ぴちゃ、ぴちゃ、ぴちゃ

 何が起きているのか、既に依咲は考えたくなかった。

 次第にまた指が抜き挿しされて、けれどさっきのような痛みはなく、クチュ、クチュ、と音を立てる。

「ぅあ、あ…っ」

 人間というのは浅ましいもので、一度受け入れてしまうと、徐々に慣れてしまうらしい。
 ただ排泄を促すような刺激の感触に違和は感じるものの、早く終ればいいなんて、少しずつ思考が回復する。するとそれを見計らったように、健汰は指を増やすのだ。

 子供のものとは言え、4本もの指を咥え込まされたあとで、健汰は指を抜いて言った。

「先生、指じゃ気持ち良くない?」
「ひっ…、な、こと…」

 気持ちいいはずなどなかったが、指の次は性器に決まっている。依咲でも女にはそうする。
 だから指で充分だと告げたつもりだったが、健汰は聞いていないようだった。

「じゃあ次はコレね」


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