in 【屋上】

藤堂 彰の場合 4


 指先を舐めて濡らし、「ふ〜ん?」なにくわぬ顔で乳首を捏ね回す。

「ァッ、あ…ッ、ん、んん…ッ」

 途端にしなる背中、揺れる腰。乱れる呼吸、紅潮する頬。
 美味しそうな獲物だ。

「ねー平木くん、見ててー」

 れろり、舌を見せ付けるように伸ばす。冴がそれに釘付けになったのを確認して、ねっとりと乳頭に絡み付ける。

「〜っ!」

 ビクビクッ、と下腹が波打った。ヌルヌルと唾液を更に垂らして、吸い上げる。

「…は…ッ」

 かすれた声で啼く冴の躯が制御を失っていくのを感じる。膝が曲がって、彰の尻に硬く熱くなったモノが擦れるのが判る。

 ぺちゃぺちゃぺちゃ…っ、
「ゃ、ゃあ…っ、ゃめ、やめて…」

 ちゅる、ぢゅるるっ、
「ぁ、ん、んん…っ、く、ぅう…っ」

 ちゅ、ちゅく、ちゅッ、ちゅぅっ…
「だめ、だめ、ぁ、ぁ、だ、だめ…っ」

「だめじゃないでしょー? 気持ち良さそうな顔してるよー?」

 勿論、もう片方の乳首にも何度も唾液で濡らした指先で刺激を与え続け、冴の瞳が快楽に蕩けるまで苛み続けた。

「は…っ、はぁっ…」

 脱力し切った冴の姿を確認して、彰は素早く身体を離した。




「飽きたっ」




「…ぇ?」

 ねぶられ尽くして硬く勃起した乳首がはしたなく西日にてらてら光る。
 にやついた笑みで彰はそこをぴんと弾いた。

「ぅんッ、」
「平木くん、乳首好きなんでしょー? いーっぱい舐めて吸ってあげたじゃん。まだ続きやりたいのー? いっやらしー」
「…っ」

 熱のくすぶる躯を持て余しているのがよく判る。
 だから告げる。笑う。


「ねー平木くん、続きやりたいんでしょー?」



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