イラスト オマケSS *** 生意気そうなその眼を見れば、苛めてやりたいと思うのは、当然だと思う。 いくら強がる口を利いたところで、より雄弁な耳と尾が彼の心を教えてくれるのであれば、尚のこと。 「なんだよ。なんか用か?」 今は少し耳が伏せられて、ちょっぴり怯えているのが、よく判る。 当然だ。彼の首には無骨な首輪。 囚われ、自由を奪われ、躯を、心を、調教されている今ならば、男を見るだけでも恐いはずだ。 だけど彼は、更なる恐怖を味わうことになるだろう。 まだまだ、彼には自覚が足りない。 自分が飼われている、誰かの所有物だという自覚が。 一歩で距離を詰めて、皮製の首輪に指を引っ掛け引き寄せて、唇を重ねる。 「んんぅ?!」 目を見開いて暴れる彼に構わず、流れる動作で首輪の内側の白い喉に、きつくきつく吸い付いて、タンクトップの内側に手を滑らせる。びくり、震える細い肩。 唇を離せば、赤い鬱血痕。 思い知るといい。 所有物でありながら他者に躯を許した、出来損ないの奴隷に対する、主人の怒りを。 激化する調教を思い、ほくそ笑む。 [*前] | [次#] /55 『頂き物』へ / >>TOP |