イラスト オマケSS *** 膝が折り曲げられて、まさしく化け物サイズのモノが、押し当てられる。 「可愛く啼くんだ、クロウ…」 (冗談じゃ、ねぇっ…!) このまま大人しくヤられてたまるか。夢中で床をまさぐった手に、硬いものが触れる。銃。吸血鬼の弱点だとされる、太陽の光を縒り集めて打ち出す、ソーラー・ガン。 ぐち、と信じられない音と共に這入ってくる、化け物。 クロウは必死に首を振り、異物の存在を忘れるよう努めて、引き金を絞った。 「アーメン!」 「?!」 キュン、と光が突き抜ける。外した。この上ない好機を逃したことに、思わず舌打ちをする。 ワイズの薄い唇が、笑みを形作る。 「…大したハンターだ」 「へッ、そりゃどーも」 悔しくて、こちらも無理に笑ってみせる。だがまだこの至近距離。仕留められる。 「消えろ!」 「だが、甘いな」 勝利を確信した途端、文字通りに躯を貫く感覚がして、駆け抜けた電流に全身が痺れた。 「ッあぁあっ?!」 激しく揺さぶられ、内側を擦られ、頭の中が真っ白に塗り潰される。喉から迸る声が抑えられなくなって、そして──。 [*前] | [次#] /55 『頂き物』へ / >>TOP |