WHILE

05


 首筋から耳の裏まで、唇を移動させていく。
 その都度かすかに震える隼人が、晶には愛しくて仕方ない。

「先輩…好き…すっごい好き…」
「ぁ、晶く、ッは、ン…っ」

 何度も何度も耳の周りや耳にキスしながら、もどかしい思いで制服のシャツを脱がせていく。
 シャツを脱がせ終って、ベルトのバックルに手をかけると、「ゃ、…っ」と隼人がいきなり晶の手を掴んだ。

「ま、待って…ッ」
「え?」

 ここまでしておいて嫌だとかそんなことはないだろう。晶が驚いて隼人を窺うと、隼人は赤い顔で小さく何かを言う。
 聞こえなくて耳を近付けると、隼人も小さくなって、繰り返した。

「…っそ、その…ぼ、僕だけ、は、は、裸、なの、は…な、なんか、恥ずかしい、ので…」
「…」

 そう言えば晶は服を脱いでいない。いつもなら自分が適当なところまで脱いでから隼人の服を脱がせる。

 ぽかんとしている晶のシャツのボタンに、そろそろと隼人の手が伸びてきた。
 上目遣いに、見上げてくる、先輩。

「ぁ、晶くん、も…」
「ッ〜〜っ!」

 堪らなくなって、「うひゃあっ!」晶は隼人を押し倒した。乗りかかるようにしながら、てきぱきとシャツを脱ぎ捨てる。隼人に脱がせてもらうというのも魅力的だったのだが、今日は我慢できそうになかった。

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