オルターナティヴ

09



――助けて…助けてっ…!!

 自分の躯を、自分よりも男の方がよく判っているということが恐い。
 ナカを掻き回される度にビクビクと震えてしまう自分の躯が恐い。
 震える度にその刺激の虜になってしまいそうな、自分が恐い。

――ヤだ…っ、ヤだ、こんなの…ッ!

 ぐりゅ、と指を咥えた蕾にまた圧が掛かり、2本目、それが慣れる頃3本目、と指が増やされていく。くちゅ、くちゅ、くちゅ、と耳を犯す水音が羞恥を煽った。
 ナカをえぐられるような感覚に、霙の意識は飛びそうになる。自分でも呻いているのか黙っているのかさえ判らない。




 かなりの時間のあと、ずるりと指が抜かれた。

「んっ…ふ、ぅん…」
「中々見込みがありそうだ。初めてだろうから最後までヤるつもりはなかったが…君なら大丈夫そうだね、霙くん」
「ん、ぅ…?」

 もはや男の言葉を理解出来ていない霙に、男の躯が覆い被さる。開かされた蕾に、指とは違う何かが押し付けられる。

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