憂鬱サニーデー

05



「んは…っは、はぁ…っ、はぁ…」
「可愛い遊糸。言葉遣いがいけないね。早季子は何をしていたんだ」
「っ母さんを悪く言うなっ…!」

 お前より、お前なんかより、比較するのも失礼なくらい、真っ当に。
 その所為で。

「っ…!」
「泣いているのか? 遊糸」
「っせぇ…!」

 拭って隠すことも出来ない。溢れた涙が横に流れた。

 無理をしてまで遊糸を高校に入れてくれた母。母がいる間は、真面目に通っていた学校。
 その制服を脱がされ、こんな男に今自分は蹂躙されかけている。逃げる術もなく、助けすら呼べない。


 悪夢だと思いたかった。


 橘の手が伸びて、涙を掬う。それから、遊糸の頬に添えられる。

「恐がらなくていい。いつもと一緒だ。父さんと気持ちイイことをしような」
「っ! 冗談ッ…! ッあぁ!」

 爪で軽く傷つけられ、過敏になった乳首をいきなり口に含まれた。躯が震えて、舐められているところから熱さが広がる。
 むず痒いような感覚に、思考が崩れていく。
 舌の先で舐められる度に喘ぎが漏れ、唇で挟んで引っ張られる度に腰が浮いた。

 躯が自分のものではないような気さえして、恐くなる。

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