11/06/19 01:27
 20分でどこまで書けるか試作3。
 小麦肌モデルさん受。でも業界詳しくないので色んなところスルーしてもらえると幸いです。
 本番なし、エロくない。




「はい、笑ってー、そう! 次はちょっと顎引いて下さいー」

 ばし、と炊かれるフラッシュに目を瞑らないように。
 立ち方は片足を前に、極力脚が長く見えるように。
 笑顔は嘘臭くない程度に。
 別になりたいと思ってなった職業ではなかったけれど、色んな服を着たり色んな髪型をするのは楽しくて、他のモデル達の格好を見たりできるだけでも嬉しかったから、高校生の最後にスカウトされて、既にもう3年目になっている。

 でも。

 ちらり、横を見る。
 ひとりだったら気が楽なのに、俺の隣に立つのはすらりと背の高い、まさにモデル、という、モデル歴も5年目のベテラン、由良(ゆら)さん。
 何故か俺のことを気に入ってくれているらしく、ここのところ、仕事を共にすることが増えている。

「このあと、一真(かずま)くん、暇?」

 俺の肩に肘を乗せてポージング、笑顔をカメラに向けたまま、由良さんが言う。
 一瞬スケジュールを思い出して、このあとは空白になっていることを告げると、「じゃあ良かった」と彼はそのあとなにか誘いを掛けるでもなく、平然と撮影を続けた。そういうところはプロだ。

「お疲れさまでしたー!」

 撮影が終って、「お疲れさまでした」俺がぺこりと由良さんに頭を下げると、撮影に使ったソファに座っていた由良さんが、ちょいちょいと手招きする。

「?」

 スタッフ達は出て行って、スタジオ内はなんだか薄暗い。
 無防備に近付いた俺は、腕を引かれて由良さんの膝の上に馬乗りになる格好になってしまった。

「ッ?! な、んゥ」

 そのまま抱き締められ、唇に唇を重ねられる。真っ白になった頭に、だかだかと走ってくる足音が聞こえて、そして背後からパシャリ、とフラッシュが炊かれた。

「?! ?! ?!」

 パニックになる俺に構わず、いくつものフラッシュがソファでキスする俺達を照らし、そちらに気を取られた隙に唇からぬるりと舌が割り込んできた。
 思わず俺は、ぎゅ、と由良さんのシャツを握る。
 パシャ、パシャ、パシャ、と連続する音の合間に、はぁ、と熱い俺達の吐息と、ぬちゅ、くちゅ、といういやらしい水音がする。

「──ッは! はぁッ! は、な、なにするんですか! ちょ、撮るな──」

 振り向いてカメラに掌を向けようとした俺は、そこにいたカメラマンの数に愕然とする。その数、十数人。
 全員がレンズを俺達に向けて、容赦なくシャッターを切る。
 カメラから逃げるように由良さんに向き直ると、彼は綺麗な顔で嬉しそうに俺の頬を撫でた。

「綺麗な肌だよね。小麦色…よく、白濁が映えそうな」
「はくだく? なんですか、それ。ていうか由良さんホモだったんですか? 俺ホモじゃないんですみませんけど放して下さい」
「…冷静だね、一真くん」

 どこか呆れたみたいに言う由良さん。違う、冷静なんかじゃない、すごく恐い。
 俺の手の震えに気付いたのだろう、ふと由良さんが笑って、ぱちんと指を鳴らした。
 数人の男達がカメラを置いて、由良さんに抱かれたままの俺のズボンをいきなり脱がせにかかってきた。

「?! やっ──やめ…!」

 ろくな抵抗もできないまま、下着ごとずり下ろされる。
 曝された陰部が恥ずかしくて、両手で隠すと、由良さんが両手で俺の尻を左右にむに、と開いた。

「や! やだ、やめ、やめて…!!」

 男達が群がってきて、俺のア●ルを撮りまくる。上からローションを掛けられて、くちゅくちゅと音を立てて塗り込められ、指の腹がア●ルの表面を擦って、軽く押す。
 そしてそれらを、またカメラが収めていく。

「やだ、やめ、やめて、やだ…! 由良さん、嫌…ッ!」

 片手で由良さんの手を掴むと、今度は陰部を写真に撮られ、俺はもう完全にパニックだ。

「大丈夫。かわいいよ」

 くすりと、由良さんが笑った。綺麗な笑顔だった。
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