ポロリ、ポロリと
地面に垂れる。涙。涙。涙。
「…三之助?」
三つの歳の差。
先輩は俺なんかより
1095だけ、生きてる日が多くて、
26280だけ、生きてる時間が多くて、
1576800だけ、生きてる分が多くて、
94608000だけ、生きてる秒が多くて、
―――それだけ、俺は この人より弱くて。
経験が足りなくて追うことが出来ず、
俺は
置いていかれるんだ。
強い訳じゃない。
賢い訳じゃない。
だから 解ってた筈なのに、どうして
「ねぇ、三之助。待っててくれる?」
優しい声で、そんなこと言わないで。
望んでしまう。
願ってしまう。
幸せな未来を――――
「お前が卒業したら、迎えに行くから」
「ねぇ、三之助」
「愛してるよ」
桜ふぶきの中、再会を誓う