「うっ…ううっ…」
「どうしたのですか?何故泣いているんです」
「隆景さんが10位に入られたああ…!お赤飯炊かなきゃ、ううっ」
「それで泣いていたのですか。私は父上と共に予想していましたよ」
「へ?そんな事まで読みあってたんですか」
「ええ。ではお話ししていきましょうか」
「(これきっと元就さんと話してたなら冗長なんじゃ…)は、はい」
「まず石田三成、これは、言わずもがなですね。石田三成とくれば、島左近。武と知を兼ね備え三成殿を支えるお姿は、もはや無双では注目すべき所となっているでしょうね。三成殿のもう一人の大切な理解者である、大谷吉継。三成殿と同じく美しく整ったお顔立ちで、一歩下がった物腰と、友を思う気持ちに胸を打たれた方が多かったようです。その大谷吉継の昔からの輩、藤堂高虎。髪型が何処かの忍者漫画の準主人公に似ていなくもないですが、彼なりに吉継を大切な友と位置付けていた…。役得です」
「さらっと高虎様に酷いこと言いましたね。素敵だと思いますよ。涙なくして介錯は見れませんでした」
「お次は真田兄弟。信之殿からしたら納得の順位でしょう」
「とっても喜んでいらっしゃいましたね、幸村様が高順位で。でも一位でもいいのにと影で嘆いていましたが。あの笑顔、目が笑ってませんでした。ご本人も並んでいい順位なのに幸村様の事だけ話してて本当にブラコ…いえ、素敵なお兄さんでした」
「幸村殿は信之殿と並べたことを喜んでいましたし、よしとしましょう」
「ふふ、微笑ましいなあ」
「女性陣は、ガラシャ・井伊直虎。直虎殿は新人でしたが、あの容姿と超が付くほどの個性的なご性格、それと激しい足技の間隙が皆さんの心を射止めたのでは。あの大きなお身体で素早い動き、見惚れます」
「あの乳はずるい…乳はあかん」
「私は小さくても好きですよ」
「補填になってません」
「ガラシャ殿は性格は今まで通りでお転婆で明るく素敵ですが、髪は二つ結びになり特徴的な洋装で人々を惹きつけたのでしょう」
「ひらひらとしてて女子らしくてとっても可愛いです。孫市さんとの兼ね合いは相変わらずでしたね」
「半兵衛殿は…私は是非官兵衛殿も並んで高順位に立っていただきたかったですね。ともあれ彼は儚さ、これに限るでしょう」
「半兵衛さん可愛いお顔ですもんね、お年のわりにとても。官兵衛さんは今回あんなにデレたのになあ、残念でしたね。両兵衛見たかったです!」
「本当に。私情ですが、少し残念でした。…さて、私の番ですね」
「隆景さん、嬉しいって言葉について気になっている様ですが」
「ええ。ついふれてしまいましたが…。古代の中国では男が漢字を作ったと考えられています。男部首に対して女部首が圧倒的に多いのが理由だそうです。男にとって感心・興味を持つ対象が女だったということですね。因みに『嬉』の『喜』ですが、これは『ご馳走を盛った様』と『口』を表したもので、笑って食事することを示します。これとおんなへんを合わせて女性と楽しんだり、女性が賑やかに笑う様を示すわけです。よくしゃべりながら笑顔で食事をする女子、何時の時代も男が思うことは変わらないのです」
「(長い…) ?なんで頭を撫でるんですか?」
「ふふ、いいえ何も。さて、貴女も泣き止んだことですし。…泣いて喜んでいただいて、ありがとう」
「!隆景さん…」
「貴女の期待に応える為、より精進し、毛利を支える一矢となりましょう」
「はい。隆景さん、本当におめでとうございました」
「…よく言った、隆景。ぐすっ。我が息子ながら勿体無いくらい立派だよ。私も隆景と並びたかったなあ」
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