※夢主出ますが夢ではありません
「よし!仕事も終わったし、皆の様子でも見に行こう。今日もいい子にしてるかな?」
「…マジやべぇ、ガチわかんねぇ…」
「正則?正則が頭使うなんてきっと何かあったんだね。正則ー!」
「ああーっ!おねね様!いや、ええっと、ヤベェ!」
「何か悩んでるみたいだったけど、私が相談乗るよ?」
「ママママジ何にもないです!俺今朝髪型決まんなくてヤベェって話っす!ガチで何にもなんで!」
「そう?いつもと変わらないと思うけど」
「はっ、へへ、じゃ失礼しますー!」
「…行っちゃった。変な正則」
「ふむ…おねね様には…いやしかし…」
「清正、私がなあに?」
「?!お、おねね様…!いえ、おねね様はいつも可憐で美しいという事を考えていました。いえ、いつも考えています!」
「ありがとう、清正はいい子だね」
(撫で撫で)
「おっおおおねね様の事なら勿論です!!うおおおおおっ」
「でも私について何か悩んでいたんじゃ…あれ、叫んで行っちゃった。何時もの事だけど、何について考えてたのかな。正則も清正もちょっと変だね」
「準備は整った。計画も綿密に練った。あとは実行するのみだ」
「三成。聞いてよー!」
「!おねね様」
「正則も清正もちょっと変なの。何かに悩んでるみたいだけど話してくれないの。三成は何か心当たり無い?」
「…それはそうでしょうね」
「えっ?なに?」
「何でもありません。心当たりはありませんね…少し用がありますので、失礼します」
「あっちょっと!もう、三成は冷たいなあ」
「今日は皆ちょっと様子がおかしいみたい。これは私が何とかしてあげなくちゃ!」
「おねね様!」
「あれ、どうしたの?そんなに慌てて。女の子なのに、髪がぐちゃぐちゃだよ」
「私のことなんかいいんです、それより大変なんです!三成、正則、清正が忍び込んだ隠密衆に不意をつかれて負傷したとのことです!」
「えっ!?大変!すぐに手当しなきゃ、皆は何処?!」
「此方です、ご案内します」
「この隅の部屋です!」
「此処ね。皆!ねね忍法秘伝の薬を持ってきたよ!もう大丈夫…」
(ガラッ)
「「「お待ちしておりました、おねね様!」」」
「しておりました!」
「あれ…皆何で立ってるの?負傷したんじゃ。それにこのお部屋凄く飾り立てられて…。あっそこのお膳、盛ってあるのってもしかして鴨肉じゃない!鮭まである!どうしたの、こんな豪勢なご飯?」
「嘘ついてごめんなさい、負傷と言うのは嘘なんです」
「嘘?…こら!とっても心配したんだよ?皆が皆様子がおかしかったし、悪い子だね!」
「怒らないでやってくださいおねね様、言い出したのは俺たち三人なんです」
「清正…それに三成と正則が?」
「俺たちが以前より計画していたのを、そいつに協力してもらったまでの話。快く引き受けてくれました」
「うーん?話が読めないなあ。いったいなにを計画していたの?」
「それはですね!おねね様に日頃の感謝を伝える事です!おねね様これ受け取ってくださいっ!俺花くらいしかマジ思い浮かばなくて、綺麗なのとってきました!」
「私に感謝の気持ちを…?」
「忍達と仕事の時間を調節し合い、食材を取り寄せ、手筈しました。これくらい対したことはありませんが」
「これは、俺が選んだ紅です。いつも俺たちの為に、お忙しく働いていらっしゃるおねね様につけていただきたくて。美しいおねね様に一番似合う色を悩み抜いて選びました」
「取り寄せた食材を調理させていただいたのは私なんですよ」
「「「「おねね様、いつもありがとうございます」」」」
「…もうっ!私だって、皆に、助けられているんだから…!でも、ありがとう。みーんなとってもいい子達だね、大好きだよ!」
「おねね様が泣いていらっしゃる…!俺も…俺もおねね様が大好きです…!!」
「清正、お前…」
「そんな目で見ないであげて。私もおねね様が大好きです。ともあれご飯を召し上がれ」
「ありがとう、いただくね」
「よっしゃー!!今日は飲むぞー!」
「こらーっ!正則は飲み過ぎないの!とっても酒癖が悪いんだから、許しません!」
「ふ…何時ものおねね様だ。この調子が一番いい」
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母の日
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