戦国msu | ナノ




「さて…そろそろかね」

「左近さん、また花街ですね!」

「おっとまたあんたですかい。すいませんねぇ、今日も時が悪い。またの機会にお願いしますよ」

「もう、来る度これじゃあ何時お手合わせ下さるんですか…いいです。さようなら」

「心を洗う時も大切なんですよ。では」













「左近さん」

「今日も本当に時が悪い時にいらっしゃる。悪いですが…」

「いくら試したって来るのはやめませんよ」

「さて、なんの事でしょう」

「何やかんや理由つけてたのは全部私を試しているんでしょう?どれだけ背を追っていると思ってるんですか。お見通しですよ」

「…ははっ!こりゃあとんだ食わせ者じゃないですか」

「…」

「そう不貞腐れないで下さい。これでもあんたを結構評価してるが故、お許し下さい」

「じゃあ漸くお手合わせを…!」

「だが一つ、あんたが読めてないとこがある。というより読めてても勘違いしてると言った方がいいのか」

「ええぇ…ここまで来たのにそんな。わかりませんよもう」

左近は腰を抱いて後頭部に手を回して固定しずいと乗り出して、目と鼻の先の距離まで顔を近ずけてきた。

「断る度に見せる貴女の表情、癖になるって言えばわかりますかい」

沸いた頭ではさっぱりわからなかった。

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