父さん、母さん、ごめんなさい。高校生活一日目にして俺は引きこもりになりそうです。


昨日は犬をもふもふして寮に帰ろうと思っていたのに道が俺を邪魔して目的地を隠してしまった。道に迷ったとかそんなの違う、断じて否定する。
とまあ独り言多く困っていた俺を助けてくれたのはあのわんこ。なんと俺を導くように前を歩いて寮まで案内してくれたのだ。何あの子賢い、やっぱ友達になれそう。そしてなにより癒された。

しかしちょっと幸せになった俺を奈落へ突き落とす出来事が起こった。

今日は初日ということもあって午前中授業。授業といっても教師の紹介、学習スタイル、係決めなどゲームでいう初期設定の段階をふむ時間だった。
特に面白みもないが俺の自己紹介をしようか。ゆっくりしていってねかっこ星かっことじる。…自分気持ち悪っ。
"はじめまして郷崎優です。好きなことは寝ること。あと動物が好きです。よろしくお願いします"
着席。…以上だ。面白みのかけらもない?そりゃそうだ、てかうっさい知るかぼけー。目立ちたくないし面倒臭い、二つ合わせると俺になるよ!あ、別にどうでもいいよね、すまん。

まあなんだかんだでSHRまで持ちこたえたわけだ。友達?チョロ助がいるじゃんか。人間の友達?誰それわからない、日本語話して。

「郷崎くん」

教師の声にびくっと肩が跳ね上がった。はい、と取り敢えず小さく返事をする、心臓ばくばく。初日に目を付けられるなんて嫌だぞ、いや待て俺は何もしてないはずだ…多分。
頭をぐるぐる回転させながら教師の言葉の続きを待つ。

「放課後、理事長室にいきなさい」

頭の中が真っ白になった。



(いきなりラスボスとかそういうのなんていうか知ってるか?無理ゲーっていうんだ。取り敢えず…泣いていいですか。)


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