理事長の一方的な話と決定の後、左目に眼帯をしたとても中二臭い…いやダンディな人が部屋に入ってきて俺は強制的に追い出された。いや別に良いんだけどね、だってリジス怖いし。あの部屋にだって入りたくて入ったんじゃない。そう考えるとリジスって完全に悪役だよな、よし滅びていいぞ。

「…ちょっと待てよ」

先程までのやりとりを思い出している内にふ、と熱が冷めたような感覚に見舞われた。
冷静になって考えると俺、結構やばいことしたんじゃないか?リジスの話を無視したり、かと思えばちょくちょくタメ口使ったりした。もしかしたら心の声漏洩事件で凄く失礼なことを口走ったのかもしれないんだ。これは何たる死亡フラグ。あ、確か部屋を出されたときにリジスなんか言ってた気がする。えーっと、あれだ、また近いうちにお会いしましょう、的なことじゃなかったっけ?

「…死んだぁあっ!!」

フラグじゃないぞこれ、確実に殺られる!あの暴言聞かれてたんだ、だから次会った時に俺をこの世から消すつもりに違いない。首洗って待ってろよ?みたいな感じなんだ誰か助けて。
俺が寮の部屋で柄にもなく大声を出して激しく後悔することもリジスにはお見通しなのかもしれないと思うと今すぐ窓から飛び降りたくなる。だがしかしこの部屋は一階なんだ。死ぬどころか怪我だってしない。はっ、これもリジスの計らいか!

「恐るべしリジス…!」

俺は勘違いをしていたのかもしれない。理事長はラスボスなんてレベルじゃない、奴はチートなんだ。檜棒さえ装備していない俺が勝てるわけがない。まあチョロ助は装備しているがな!どやっ。涙が出てきた。

ベットに潜り込んで嫌なことを頭の中から取り除く作業に移行する。きっとそのうち寝ることが出来るだろう。



ああ、でもそうだ。怯えながら日々を過ごすのはなれているんだった。



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