※ハードSMです
 解剖してます
 痛いグロです


109つめの煩悩

ほのかに赤みを帯びた白い肌。皮膚の上をするりと刃物が通り過ぎる。
滑らした後には赤く細い傷痕が走り、白い肌を滲む赤が汚していく。その様は想像するよりもはるかに妖艶で、趙雲はごくりと唾を飲んだ。
少し、また少しと傷痕が伸び、血が滲む度に馬超は身を震わせた。
上下する胸に乱れる吐息、微かに上気した顔。悪戯に傷痕を舐めれば、甘い喘ぎが漏れる。鍛えられた体をなでれば、馬超の細い腰が微かに跳ねた。

「馬超殿、本当によろしいんですね?」

何度も聞いた事を繰り返し問う。馬超は虚ろな瞳を趙雲に向け、喘ぎの合間に小さく承諾の旨を伝えた。
では、と刃物を翻し、馬超の腹へと一層深く突き立てた。肉の切れる感触と共に大量の血が泉のように溢れだす。

趙雲が刃物を滑らせる度、馬超は呻き声を上げた。心臓の鼓動が速い。今にも趙雲に聞こえてしまいそうだ。
腹から血が流れる感覚がする。己の中の汚い物が全て流れ出るような気がして、とても気持ち良い。
暖かい肉の中を冷たい刃物が突き進むと、肉が切れる度に激痛が走る。だが、馬超にはそれすら心地よく感じた。

「はっ……ぁぐっ……」

叫びを上げないよう必死で唇を噛むと、あまりの強さに唇が切れ、口内を鉄の味が犯していく。
馬超の腹に深い傷が走った。趙雲は傷の隙間に指を入れ、少しずつ開いていく。趙雲の長い指は瞬く間に馬超の血で赤く染まった。

ふと馬超の顔を見ると、虚ろでありながら、潤んだ瞳を腹の方に向けていた。
すると馬超も趙雲の視線に気付いたようで、一瞬こちらに目を向けた後、視線を逸らしながら、早くしろ、と言った。
承知しました、と笑みを飛ばし、一気に腹を開ける。
馬超の叫びと共に、生々しい臓器が目の前に現れた。赤黒い腎臓と脈打つ腸がひしめく馬超の腹の中。
これが、この男を作り上げている。
つう、と腸を撫でると馬超の身体が過敏に反応する。普段決して触られることの無い箇所を触られ、馬超は耐え難い苦痛とほんの少しの快楽に陥っていた。

「馬超殿、大丈夫ですか?」

心配するような言葉とは裏腹に、趙雲は馬超の腸を弄んでいる。趙雲の手はとっくに血で素肌を隠してしまっていた。

「……っ大丈夫、ぐぁ……だっ……あぅ……」

呻き声と喘ぎ声の交じった言葉。
馬超の目には涙が浮かび、頬に線を描いている。唇からは血が滴り床を真っ赤に汚していた。

「辛くなったらすぐに言ってくださいね」

その言葉を発してしばらくすると、馬超は軽く頷いた。

生々しくうごめく腸同士の隙間へ少しずつ指を侵入させる。柔らかく、生温い感触が趙雲を包んだ。
指を軽く動かしてやると馬超は身を捩らせる。生臭い匂いと呻き声が部屋に満ちていた。
馬超の顔はすっかり涙と汗で濡れて、光を反射している。
趙雲は開いた箇所に口を近づけ、溢れ出た血液をすすった。血の、鉄の味が口内に充満する。微かに甘く感じるのは彼の物だからだろうか。
飲み下したその口を馬超の口許へ持って行き、口付ける。
舌を絡ませれば絡み返してくる。時折歯が当たるが、彼なりに当たらないようにはしているのだろう。
水音が響くなかで腸へ潜り込ませた指を動かしてやれば、喘ぎとも呻きともわからない声が漏れ出た。趙雲は構わず口付けを続けようとしたが、流石に苦しくなってきたのか口を離す。
離した互いの口は赤く塗れていた。

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