プロローグ
愛し合うのは契約に近いよね。
詐欺なんてせず、権力で脅さず、嘘もなしで、一対一の関係。それを人は愛し合うって言うんだよ。
一夫多妻制とかあるけど、そんなことをしたってロクなことにならない。本当に愛している人は一人で十分。
ただたくさんの人に愛されたいだけなんて契約違反。人に愛してもらって、自分は同じだけ愛さないなんて釣り合わない。そんなのおかしいよ。だからその場合、歪みが生じる。その歪みが君の首を絞めるよ。
ほら、君が昔ここに来るために犠牲にした『彼等』の内の一人が君に不吉を届けようとしている。
彼女は強いよ?君はいつまで耐えられる?
神は嗤う。この結末に。
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