月岡芳年
2012/08/18 02:45
幽霊・妖怪画見てきました。
いやぁやっぱり子どもって妖怪好きですねぇ…。百鬼夜行がいつまで経っても進まない。
ってわけでメジャー妖怪はあんまり見ませんでしたと言いますか、あらこれ見たことあるわんと思ったら図録を持ってたという(笑)。いやでも実際に巻物で見ると百鬼夜行は圧巻でした。
しかし。
だがしかし何より一番目を惹いたのは月岡芳年の「新形三十六怪撰 源頼光土蜘蛛ヲ切ル図」。
な…
なんだこの絵は…!!
いや、もう設定というか状況に突っ込みたいところは色々あるんですが。
この人の絵に凄く惹かれました。
浮世絵…なんだけどイラストっぽいけど浮世絵なんだよなぁ…。
あんまり浮世絵って興味がなかったジャンルなんですが。こんなに惹かれた浮世絵は初めてです。
普段見慣れてないせいもあって、私にとって浮世絵ってちょっと一癖二癖ある感じだったんですが。この人の絵は何故か凄くしっくりくる。
というわけで滅ッッ多に誰が描いたかなんて気にしない私が珍しく調べました。
とりあえず、話上手で、人情家で、涙脆くて、弟子に厳しくしつつもかわいがったり先を見越して洋画家のところに送ったりして、なんかもう全体的にイケメン(当時)な雰囲気がしました。
更に見てたら「芳年冥府彷徨」(鳥村匠)という、月岡芳年の若い頃を書いたパロディ(?)があったので。
読みました。
いやぁ…なんで月岡芳年が残酷絵を描くのか。
なんとなく納得してしまう!
非常によかったです。これは面白い。実際にいた弟子も出てきて、本当にこんなことがあったんじゃなかろうかというくらい。
嬉しいですねぇ。
小説の人物が実際に存在してて、その人の絵を見れたって!
岸辺露伴の「ピンクダークの少年」の生原稿を見てるってことですよ!
露伴先生はいませんが、芳年先生はいましたからね!
いや、今はもういないんで京極堂には「同じだろう」って言われそうですが。
因みにこの人、明治の頃の人です。
多分、日本で最後の浮世絵師であり、日本で最初のイラストレーターじゃないかな。
色々書きましたが興奮覚め遣らぬ内に。
絵の参考に弟子を縛ってるところ見られるエピソードは笑える。
戦場に死体を見に行って写生したりする辺り、この人も露伴先生と同じニオイがする。
やっぱり「実際に見る」って大事なんですね。
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