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阿部くんかまって



「ねえ阿部、ひま」
「俺は忙しい」
「ビデオ見てるだけじゃん」
「ビデオ見るのに忙しい」
「すんごい貴重な部活休みに彼女放置してまでビデオ見る理由は?」
「ビデオ見たいから」
「納得いかん!」
「うるせぇな。お前とは別に学校でも話せるだろ」
「そういうんじゃないのに……」
「はぁ……じゃあ何したいわけ?」
「えっ?」
「したいこと。あんだよな?散々わめいたんだから」
「え〜、えっと」
「……」
「しりとり!しりとりしよっか」
「……はぁ?」
「じゃあ私からね。『しりとり』!はい、阿部の番」
「…………『隣人』」
「ちょっと!終わっちゃったじゃん!」
「くだらねぇこと言いだすからだろ……」
「もう一回!もう一回だけ!『リンボーダンス』!」
「……『睡眠』」
「阿部!」
「……んだよ」
「今のはベタに『好き』って言うところでしょうが!」
「やってらんねー」
「あっ、なんで寝ちゃうの!?」
「だってビデオも見れねぇから」
「しりとり嫌ならマジカルバナナでもいいよ?はいーマジカルバナナぁ、バナナといったら黄色!」
「黄色といったら三橋」
「ど、どこが?」
「黄色っぽくね?髪とか」
「そんなことないよ……ってかどんだけ三橋くん好きなの……?」
「語弊のある言い方やめろ」
「黄色といったら『私』ぐらい言えないの?」
「はぁ?どこが」
「げ、元気一杯で太陽みたいなとこ」
「自分で言うか?ふつう」

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