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05




逃げ出したなまえをカルマは追わなかった。それどころかメールの一通も届かなかったので、彼女はこの曖昧な関係さえも終わってしまったのだと理解した。

(こんなことなら抵抗せずに受け入れてしまえばよかった)

プライドも無しに悔やむ自分を情けないとは感じたが、あんな風に言われても、カルマを嫌いになることなどできなかった。彼女は帰宅して部屋にこもり、夜通し泣いた。そのせいで翌朝には瞼がすっかり腫れあがってしまった。

とても学校へ行く気分ではなかったけれど、根が真面目な彼女は登校した。人に会うと目の腫れを指摘されるので、その都度「昨夜泣ける映画を見てしまった」と言い訳する羽目になった。そうして多くの友人をかわしながら2年D組にたどりつき、教室へ入ろうと扉を開けると、ちょうど内側から開けようとしていたらしい名前が立っていた。二人が顔を合わせたのはおよそ二週間ぶりだった。

「なまえちゃん……」

気まずさから俯いたのと同時に呼ばれて後悔した。自分から声をかけようと意気込んでいたくせに、カルマのことがあったとはいえ昨日もチャンスを逃してしまった。今のタイミングで挨拶を返すべきだと理解していたが、彼女は体に言うことを聞かせることができなかった。

その場で沈黙を貫きそうになったが、他の生徒が教室へ入りたがったため、慌てて顔を上げて通してやった。

「目、どうしたの?」

その瞬間を見逃さずに名前が踏み込んだ。伸びてきた手が前髪を持ち上げる。なまえは先ほどまで友人たちにしていた言い訳が、まるで出てこなかった。もし咄嗟に嘘がつけたとしても、名前には通じないだろうとも思った。

ゆっくりと離れた手と共に俯き、言葉を探していると、彼女の方から「赤羽君と何かあった?」と問いかけた。その声が毛布にくるまった時のような柔らかさと温かさを持ち合わせていて、あんなに泣いたというのに再び涙がにじんだ。

「名前ちゃん、わたし」

つい、いつもの調子で頼りにしそうになったけれど、己の震える声を聞いたところで我に返った。名前が恐らく一番傍にいて欲しかったはずの渚がE組に落ちてしまった時に、逃げ出してしまったことを忘れていなかった。そのことをまだ謝っていないのに、自分ばかり吐き出すのは身勝手だ。そう思ったら近くに教室の騒音が戻ってきて、彼女は幾分か冷静になれた。額に残った名前の手の温もりも、安心させてくれる材料の一つだった。

「ごめん。名前ちゃんと、ずっと話したかった……。ホームルーム始まっちゃうから、お昼休みに時間もらってもいい?」

「……私は、今すぐ話したいな」

なまえが聞き返すよりも前に、名前は行動していた。ちょうど教室へ入ろうとしていた男子生徒の腕を掴むと引っ張り寄せて意識を向ける。不意を突かれて呆気に取られている彼に「なまえちゃんが具合悪いから保健室に連れて行くね。先生に伝えておいて」と一気にまくし立て、相手の返事も待たずに教室を出た。もちろん友人の手を引くことも忘れない。

一瞬の出来事に、なまえはされるままだった。カルマのサボりに合わせたことはあったけれど、本来彼女はホームルームや授業をサボるという発想がなかった。それに彼女の知っている名前は欠かさず授業に出席していて、こんな風に抜け出す姿を見るのは初めてだったのだ。

意外な一面を垣間見たことに驚いているうちに、保健室とは違う方向へと連れられて、気づけば体育館通路を抜けた奥にある、倉庫についていた。今の時間、体育館を使っているクラスは無いらしく、しんとしている。倉庫の陰にくると、名前は踵を返し、なまえに向き直った。

「こんなところでごめんね。でも、ここなら職員室からも遠いし、多分誰も来ないから」

「ううん、ありがとう」

「昨日、赤羽君がE組行きになったって先生言ってたけど、なまえちゃんの目が腫れてるのってそのせい?会いに行ったの?」

早々に本題を切り出されたことに戸惑ったが、素直にうなずいた。

「……何かあったんだよね?私でよかったら、話して欲しいな」

先ほどのような優しい声音に問われ、周囲の目がなくなったこともあり、必死で抑えていた感情が堰を切ったように流れ出した。なまえはずっと言えずにいたカルマとのあやふやな関係のことや、東京見学の際に彼へ伝えたこと、だけどそれがなんの影響も与えられなかったこと、昨日カルマから本音と思われる酷い言葉をぶつけられたことを一生懸命に話した。それは嗚咽まじりだったり、話が前後したり、とても聞きづらいものだったが、名前は何度もうなずき、真剣な眼差しを携えて、ひたすら静かに耳を傾けていた。

たどたどしいながらも全て語り終えたとき、堪えていた涙がぼろぼろとあふれ出した。それを袖で拭うなまえに押し寄せたのは、名前への深い感謝と罪悪感だった。

「ごめん、ごめんね、名前ちゃん……聞いてくれてありがとう。でもね、私あの日、みんなに流されて、渚のメアド消しちゃったんだ……私サイテーなんだよ、こうやって話聞いてもらう資格なんてないんだよ……」

思い切り鼻をすすったところで、頭を撫でつけられた。その慈しむように前髪を整える仕草がカルマを彷彿とさせ、なまえの涙腺はますます緩んだ。拭うのが追いつかないほどに溢れ、足元の地面を濡らしていく。

「ホントは、もっともっと、早く謝りたかった。あの日、遅れてきた名前ちゃんと、目が合ったのに逃げたこと、ずっと気にしてた。……渚のこと、きっとたくさん悩んだよね。私、話を聞いてあげられなくて、傍にもいなくて、ごめんね」

名前は穏やかな表情で話を聞いていたけれど、一段落ついたのを見て、ようやく口を開いた。

「なまえちゃん、心配してくれてたんだね。ありがとう。だけど私と渚君は、渚君がE組へ行くことをちゃんと消化できたの。だから、もう気にしなくて大丈夫だよ」

その顔には笑顔さえ浮かんでいて、なまえはますます泣きじゃくった。

「よかった、それじゃあ二人はこれからも一緒なんだね……!?」

安堵から泣き笑いのような表情になったなまえの両手を、慰めるように握りしめた。涙を拭った手で触れることを申し訳なく思う彼女に対し、名前は気にするなと言わんばかりに、力をこめる。

「私は、なまえちゃんが私と渚君のことを心から心配してくれて、仲直りできたことを心から喜んでくれてることが嬉しいよ。だからちっとも罪の意識なんて感じることないんだよ」

自分の犯した罪に潰されそうになっていたなまえにとって、彼女の言葉は救いだった。小さく頭を縦に振ってお礼を述べると、続けて話す。

「私も同じなの。なまえちゃんが赤羽君と仲直りしたらすごく嬉しい。もし、もう彼と一緒にいるのが辛くて仕方ないならそれも受け入れるけど、なまえちゃんが彼の隣で幸せそうに笑ってるの見るの、好きだったから」

「名前ちゃん……」

そっと手を放されて、距離が開く。見つめあう二人の視線は強く、もうなまえの目に涙はなかった。

「赤羽君の言葉もね、喧嘩の勢いで出ちゃっただけだと思うの。憶測に過ぎないけど、それを確かめるぐらいしてもいいんじゃないかな?」

「……うん」

なまえは強くこぶしを握った。そして、自分の爪の赤色を意識した。最初は何気なく塗り始めた、彼とおそろい気分で決めたマニキュアの色。今朝、手入れする余裕がなかったせいで、ところどころ剥げていた。

「名前ちゃん、お願いがあるの」

「何?」

「渚のアドレスを教えてほしいんだ。カルマのことの前にまず、ちゃんとしたいから……」

まだ少し気まずさが残るのか、なまえが窺う様子で言った。名前はそれを安心させるように、穏やかな笑みを浮かべて答える。

「私が渚君のアドレスを教えてあげるのもいいけど、目を見て話してきたほうが、なまえちゃんもスッキリするんじゃないかな」

まだ少し勇気が足りなくて、彼女は返答に詰まった。けれど、しばらく考え込んだ後、顔をあげてぎこちないながらも笑顔になった。「そうだよね、そうする!」と元気よく答える姿は、普段通りの彼女のものとなっていた。それを見た名前は安心し、悩む友人の手助けができたことを心から喜ばしく思った。










その後、名前は教室へ戻ったが、なまえはそのまま渚へ会いに行くことにした。旧校舎への道のりはとても長く、険しい坂道となっていて、息が切れるほどだった。それでも強い意志と目標があったので、彼女の足は止まらずにすんだ。

たどり着いたのはちょうど一時間目が終わる頃だった。古い校舎をぐるりと回って、生徒がいる教室を探そうと覗きこむ。何部屋目かで2年E組を見つけることができたが、一斉にたくさんの視線が返され、彼女は怯みかけた。

「みょうじさん!」

窓際に走りよってきた渚の姿を確認し、彼女は安堵した。窓を開けて身を乗り出した彼は、「名前ちゃんからメールで聞いたよ。今そっち行くから待ってね」とだけ言うと、すぐに教室を出て行ってしまった。

残されたなまえは刺さる好奇の視線から逃げるように、木造の壁に背中をつけて身を隠した。これから本校舎にくる渚は、こうした気持ちを味わう羽目になるのか、と少し想像して居心地が悪くなった。

「ごめん、お待たせ」

外に出てきた渚が駆け寄ってくる。二人が向き合うと、ちょっとの沈黙が訪れた。けれど意を決したなまえは息を深く吸い込み、思い切り頭を下げて謝罪した。渚はなんとなく予測できていたのか、驚かずに苦笑した。

「気にしないでよ。こうしてE組まで来てくれただけで嬉しいから」

改めてメールアドレスを送信しながら、渚が笑った。なまえはいい友人を持ったことを誇りに思いながら、何度もお礼と謝罪を繰り返した。

「渚と名前ちゃんが上手くいってよかった。私、二人は本当にお似合いだと思ってるの」

恥ずかしげもなく放たれた言葉に、渚が照れた。ありがとう、とはにかんだ後、ふと真剣なまなざしを向ける。

「僕も、カルマ君とみょうじさんが楽しそうに話してるところ見るの、好きだから。カルマ君にもこうして会えば、解決することがあると思うよ」

「ありがと。私、このままカルマに会いに行くね」

休み時間が終わりそうになったので、渚は教室へ戻っていった。なまえも彼に言った通りカルマの元へ行こうと身を翻した。しかしそのタイミングで背後から呼び止められ、振り返ると見覚えのない男子生徒が立っていた。制服の学年カラーを見て、彼が一つ上の先輩、つまり三年生であると気づく。

「今、赤羽カルマの話、してました?」










(担任が死んだ)

カルマは自室のベッドへ仰向けに寝転び、色のない天井を見つめていた。その瞳はどこか虚ろで、溌剌とした彼のいつもの雰囲気は無かった。

相手の全てに絶望したら、彼にとってのその人物は死んだことと同義だった。正しい限り味方でいると言っていた担任が、三年生トップの優等生に虐められていたE組生を暴力で救ったら、手のひらを返したようにカルマを排除した。

(なまえも死んだ)

何をしても肯定してくれると信じていた彼女も、カルマを否定して拒絶した。そのことを思うと彼を襲うのは怒りよりも、悲しみや虚無感だった。

(なんでだよ。俺のこと好きなんじゃなかったのかよ)

カルマには、自分を押し返して逃げ去った彼女を捕まえて、無理に言うことを聞かせることができた。だけどそれをしなかったのは、そうする勇気がなかったからだ。さらに強く否定されることを思うと、彼は怖かった。けれどそんな感情に、カルマ自身は気づいていない。

やり場の無い衝動と答えの出ない疑問に蓋をして、寝返りをうった瞬間だった。鳴り響いたインターホンの音に、勢いよく体を起こし、ドアスコープを覗きにいく。扉一枚隔てた向こうになまえの姿を確認し、カルマは息を呑んだ。現時刻は平日の昼前なので、彼女は本来、学校で授業を受けているはずだった。いつも自分に合わせて仕方なく授業をサボっているのを知っていたので、カルマは彼女の行動を心の底から意外に思った。昨日、あんな風に別れたので、もう二度と会うことはないと予測していたこともあり、彼はひどく動揺した。

それでも表に全く出さず扉から顔を覗かせると、なまえも静かに視線を返した。その表情は硬くもなく柔らかくもなく、感情は汲み取りづらいものだった。

「少し、話してもいい?」

口を開いたのはなまえだった。無言で扉を大きく開き、招き入れる。昨日とは違うラフな服装の彼に続いて玄関を通り、彼女は小さく「お邪魔します」とつぶやいた。二人は会話もなく部屋へ進み、カルマはいつものようにベッドへ座ったが、なまえは入り口あたりで立ちつくしたままだった。ふと、彼女に何か違和感を覚え、その正体を探ろうとしていると、なまえが勢いよく頭を下げた。

「カルマごめん!」

普段頭の回転が早い彼だけれど、不意をつかれて一瞬言葉の意味が理解できなかったが、やがて謝罪だと気づき、すぐに昨日のことだと考え至った。それでも彼女のストレートな言葉は彼の心に響くことなく空気にとけて消えていく。

「……何が?謝る必要ないでしょ。あんたは俺に愛想つかしたから逃げたんでしょ?」

「違う!私は、カルマがE組に落ちた理由を誤解してた。カルマがケンカしたのは、いじめられていた人を助けるためだったって知らなかったの!」

彼女の叫びにも近い言葉にカルマが静止した。窺うような視線を向けた後、両の手を後ろにつき、重心をそこにかける。

「……誰に聞いたの?」

「今日、E組にいった時、いじめられてた人が――カルマが助けた先輩が教えてくれたの」

立ち去り際になまえを引き留めたのは、その先輩だった。受験を控えた彼は自由登校で遅れて学校に来ていたのだが、ちょうど旧校舎にたどり着いたタイミングで渚と彼女の話を耳にした。そしてカルマの名を聞き、助けられた際に動揺していてまともにお礼も言えなかったことを後悔していた彼は、この機会を逃すまいと、なまえに話しかけたのだ。

「私はカルマの話を聞こうともしないで、勝手に決めつけてた。最低だよね。カルマが怒るのも、仕方ないよ」

声が震えているのに気づき、カルマは彼女が泣き出すのではないかと思ったけれど、顔を歪めるばかりで涙の影はなく、彼女らしくないと不思議に感じた。

「ごめんなさい」

もう一度、深く頭を下げる。柔らかそうな髪が流れ落ちるのを無感動に眺めた。

「それで?」思ったより冷めた声が出て自分でも驚いていると、彼女がパッと頭をあげた。「謝って、俺に許してもらって、どうしたいの?」

カルマはわざわざ傷つけるような言葉を選んでいる自分に気づいていたが、止まらなかった。得体の知れなかった感情が黒く渦巻いて、唆すように身体中を這いずる。

けれど彼女はその質問を予想していたかのように、動じなかった。カルマから視線をそらしもせず、はっきりと口にする。

「私はもう、流されるのをやめたい」

カルマは真意を測りかねた。昨日自分が刺した言葉を思うと、決別の台詞とも取れたが、なまえの強い眼差しの中にある柔らかな光は、そう思わせなかった。

「昨日、私はカルマの何なのかって尋ねたけど、それを決めるのはカルマじゃなくて、私だったんだよね」

彼女が歩きだした。カルマもいつのまにか背筋が伸びていて、二人は改めて真正面に向かいあった。

ベッドの目の前まで来たところで、なまえの足が止まる。カルマが見上げた彼女は普段と同じようで、やはりどこか、何かが違う。

「最初からおかしかった。全部、間違ってた。カルマを好きになったのは私なんだから、私がちゃんと告白するべきだったんだよ」

彼へと届くよう、慎重に、一つ一つを丁寧に積み上げていく。

「カルマが好き」

その声は音というには特別な響きを持っていて、彼は、霧散していくその存在を失うことを惜しく思った。

「一年の時から、好きだったの。だから、ここで、終わらせたくない。仲直りがしたい。好きだから、カルマを諦めたくない……」

緊張から彼女が右手を胸元に添え、制服のネクタイを握りつぶしたのを見て、カルマはようやく違和感の正体に気づく。いつも赤く塗られていたなまえの爪は、マニキュアが綺麗に落とされて、健康的なうすいピンク色をしていた。

丁寧に切りそろえられた爪は、赤ん坊を彷彿とさせた。その途端、カルマの中に薄く張りつめていた、暗い、言い知れぬ感情が、弾け飛ぶように失せていった。

(なまえが生き返った)

そう考えかけて、カルマは己の思い違いに気づく。なまえは最初から、ずっと生きていた。自分が勝手に、彼女を標本のように飾り、縛りつけたつもりになって満足していたのだ。愛でているつもりで、傷つけ、自由を奪っていたのは、自分だった。聡い彼は一瞬にして全てを理解した。

「カルマ、私はE組にいくよ。これはカルマに言われたからじゃなくて、自分の意思で決めたの。私がカルマの傍にいたいと思ったから。……D組とかE組とか、場所はどうでもいいの。頑張る場所がかわるだけだから――」

遮るように、カルマが立ち上がった。なまえが驚きに顔をあげた頃には、強く抱き締めていた。突然与えられた温もりに驚き、呼吸も忘れた彼女が身を強ばらせる。カルマは気にせず腕の中の、ずいぶん久しく感じる柔らかさを逃すまいとより一層力を込めた。

「俺にも言わせて」

彼の言葉に抱き締められたままの彼女が頭を何度も何度も縦に振った。それがおかしくて、息をもらすように笑ったあと、カルマが紡ぎ始める。

「最初の俺は、なまえの気持ちを利用しようとしてたんだと思う。だけど、今気づいたよ。俺はなまえだから、一緒にいたいって思ったんだ。キスしたいって、触りたいって感じたんだ。昨日はサイテーなこといってごめん。俺はなまえが好きだ」

泣かない決意をしてきた彼女の涙腺を壊すのには十分だった。音もなく流れる滴に気づくと、カルマは服の袖でぬぐいとってやった。けれど彼女の瞼が腫れていることに気づき、慌てて擦るのをやめた。そしてなにか思案したあと、軽く触れるだけのキスを瞼に落とす。驚き、息を飲んで見上げる姿が、彼にはとてつもなく愛しく見えた。衝動的に唇を重ね合わせようとしたが、なまえが突然抱きついてきたことで阻まれた。

強い力であらゆる隙間を埋め尽くすようにしがみつかれ、このまま事に至るつもりだったカルマはこっそりと苦笑いした。だけど、たまにはこうして、ただ抱き締めあうのも悪くないかと思い直し、彼女の背に腕を回し、同じように持てる力の全てを尽くしてなまえへの想いを表現しようと、懸命になったのだった。




End

130716