試合ののろしが上がると共に

俺のチームで先手をの切ったのは山本だった

負けじと対抗しているのは、京子ちゃんのお兄さんだった



「二人ともすごいね」

「はは、そうだね…」

絶対あの中に割って入りたくねぇと思いながら

俺は京子ちゃん、イーピンとともに二人の勝負を見守ってた


「これでどうだ!」

と山本が勢いよく投げた雪玉はお兄さんを避け校門の方へ

「あたっとらんではないかああ!」


うん、当たってなくてよかったよ

いくら当たっても失格にならない雪合戦とはいえ、お兄さんルールわかってない気がする




「ひぎゃッ!!!」





え、ひぎゃ?なんだろう、この間抜けな声は一瞬ハルを思い浮かんだけど
獄寺くんとディーノさんが反応してないあたり違うんだろう

声がした校門を見ると

女の子が倒れていた

顔に雪が残ってるって…えええ!?


一般人が山本のあのボール受けちゃったの!?しかも、頭に!?


「ちょ、リボーン!たんまたんま!山本もストップ!」


試合を一時中断させて、校門へと駆け寄る

「ね、ねぇ君大丈夫…?」

声をかけてみたものの返事はないようで

っていうか、なんだろ…この子どっかであったことがあるような…


そんなことを考えながら声をかけ続けてると山本も気づいたのか

こっちへ駆け寄ってきた

「わりぃ、当たっちまったのか」

「そうみたいなんだけど……返事がない」

「……ってあれ、コイツ」

「え、山本知り合いなの?」

「ソイツ、たしか猿子だぜ」

「え、うちの学校の子?」

「しらねぇけど、たぶん違うと思うぜ」


知らないんだ、どういう関係なんだろうと思いつつ

保健室につていった方がいいと思い、背負って行こうとしたら

山本が連れていくと言い出した

自分が当てたから、という理由だった


「ツナさーん!どうしたんですかー!」

「十代目ー!何かあったんですか!?」

「え…あ、大丈夫ー!何でも、ないかな…」


なくないけど、山本の豪速球が頭に当たったんだよね…一般人

でも、見た感じ血は出てないし…まさか、と不安がよぎっていると

リボーンがやってきた

「保健室で寝かしとけ、気絶してるだけだぞ」

「よ、よかったぁ」

「じゃあ、俺が連れていくのな」



そういうと山本は、猿子…さんを連れて学校へと入っていった

どこかで見覚えがあったと思うんだけど


「なんだ、まだ思い出せねぇのか」

「う…やっぱり、顔見知りだよな…」

「まぁな」


どうしょう、思い出せないなんて失礼すぎる

頭を抱えてると、山本が早かったのか、時間が過ぎるのが早かったのか

山本は無事保健室に送り届けたようで戻ってきていた

「ま、思い出せないんじゃしょーがねぇーな」

「リボーン…ヒントとか」

「…思い出したら会いに行ってやれよ」


そうリボーンに言われ、俺は再開した雪合戦に身を投じた



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