またランボがさっき俺の知らない女のひとの名前を出した

とはいっても、小さいランボじゃなくて


10年後のランボだ


「…ねぇ、ランボその猿子さんって俺の知り合い?」

「…ああ、若きボンゴレはまだお会いしたことがないんでしたね」


そういいランボは再び食べ終わっていないケーキを口に

また一口運ぶ


隣に京子ちゃんとハルがいるから大きな声で話すと

二人にいろいろ聞かれちゃうし、京子ちゃんには誤解してほしくないし

ハルには…なんか知られたら疲れそうだから知られたくなく、俺たちは小声だった



先日のランボの保育係での一件の際


ランボがいきなり「オレっちのメイドは猿子だけだもんね!」と言い出した

一体だれのことだろうと聞いても

なんか、俺の知らない人っぽいし

そしてジュースを奢ってもらったらしく

俺としては、もう他人に迷惑かけたくなっていうか

もうマフィアとか関わってほしくない…というより、ランボが迷惑かけてなきゃいいんだけど


ランボが言うには、学校まで一緒に来たらしく

「猿子がどーしてもっていうから案内してやったんだもんね!」

とかえらそーに言ってくるあたり、恐らく彼女が心配して

逆にランボにお願いして送ってきてくれたんだろう


良い人なんだろうけど、もうこれ以上…俺の周りを、しかも全く知らない人まで巻き込みたくなかった


そんなわけで、大人ランボがいきなり現れた時は驚いたけど

ふっと出された猿子という名前に

きっと大人ランボなら知っているであろうと思い、聞いてみることにした



「で、一体だれなんだよ…その猿子さんって」

「そうですね…俺にとっては」


ランボが真面目な顔をして俺に言う

「俺にはじめて男を教えてくれた女性ですかね」


誰だそれぇぇ!!ますます気になってくるじゃん!!

そして、なんか答えになってない!


「わかんないよ!俺の学校の人…?」

「いえ、確か彼女は…」



言い終わらない内に、イーピンが餃子マンを出してきた

今はケーキ楽しんでるし、おかず系はさすがになんて思ってると

そんなのは関係なかったようで、京子ちゃんとハルは美味しそうに食べた


そして、ランボから大人な発言をもらった


それも、その人に教えて貰ったのだろうかと勘ぐってしまう


次の瞬間、二人とも倒れた


俺が驚いているとビアンキがやってきた、運よく大人ランボは元に戻り
それから、京子ちゃんとハルは色々あったけど

あまり記憶に残ってないみたいで、また楽しいいつもを過ごせた




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