06


 


授業が終わるチャイムがなったせいで、私はメイドさんのいる天国(地獄)に逝きそびれた。嬉しいんだか、悲しいんだか分からない気持ちが、私の胸いっぱいに広がってくる。はぁ、と思わずため息をつくと、隣の席の土屋君が、こっちをみてパシャリと写真を撮りだした。

「つ、土屋君…?誰を撮ってるの…?」
「………ん」

こら、人を指差しちゃいけません!…って、私に指差している。え、え?

「私を、撮ってるの…?」
「………」

こくり、と頷く土屋君が可愛すぎて、幻覚みたいなのができて、また、土屋君がメイド服を着ているわけで私は、鼻血をだらりと流し意識がブラックアウトした。


2010 03 23

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