隣の席の、藤君


 



隣の席の藤君は、とっても格好良いし怖い保健室の先生の所にも平気でいける人。だから、なのかな?私の中で彼はとっても特別な存在になってきたんだ。

「ふ、藤君っ!」

授業が終わり、休み時間が始まって皆がガヤガヤと騒ぎ出した頃。私の口は藤君の名前を呼んでいた。だって、金曜日に教科書を忘れた私に教科書を見せてくれたんだもん。恥ずかしかったけど嬉しかった。だからお礼がしたい。

「なに?」
「その、金曜日はありがと…!お、お礼に何かしたいんだけど…」
「気にすんな」
「で、でも…」
「いいから。まぁ、俺がサボるときに何とか誤魔化してくれれば…」
「ええー!またサボるの…?」
「駄目か?」
「う、ううんっ」

なんだろう、たいしたお礼になんないんじゃないかな…?



2010 03 14

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