reason

◎人物設定

ネロ  :魔王、普通の女子高生
ソラ  :魔王に忠誠を誓う
ハルカ :魔王を倒そうとする勇者
マカ  :ハルカの仲間、オカマ
ガウディ:ハイテンション馬鹿
ラミ  :ガチ中二病姑少女
スズ  :ビビりな村人

----------------------------------
◎本編
----------------------------------

【場面転換】(ネロの部屋)
◆暗転・照明MAX
◇ゲームBGM
◇ゲームをしながら始まる

ネロ「………そうそう、ザコはザコらしくさっさと倒れちゃえばいいんだよ。」

ネロ「…チッ、しぶといな…。」

ネロ「…あーもうウザい!何なのこれ、ザコの癖に本当ウザい、さっさと倒れて消えてくれないかな…。」

ネロ「……あ〜〜、イライラする〜。もう眠いし今日は寝よ。絶対明日全員再起不能にしてやるんだから…!!」



◆暗転
◇ゲームのBGMが再び付きどんどん大きくなる→ブツッ!



ネロ「私は今でもあれが夢だったのか現実だったのか解らない。プレイヤーネーム、ネロ。RPG"reason"。ゲームスタート。」



【場面転換】(魔王の部屋)
◆明転・照明MAX
◇ネロは玉座、隣にソラ



ソラ「魔王様、魔王様!いつまで寝ておられるのですか。」

ネロ「んー……」

ソラ「やっと起きられましたか。勇者達も残り僅か、さっさと始末してしまいましょう。」

ネロ「…は?」

ソラ「あと少しで世界は魔王様のものになりますね。」

ネロ「魔王?何言ってるの?」

ソラ「………どうやら寝ぼけておられるようですね。僭越ながらこの私めがお起こし致しましょう。」



◇ガツン!!



ネロ「いったー!!」

ソラ「目は覚めましたか?」

ネロ「何これ、夢…じゃない!?」

ソラ「何をおっしゃられているのですか、そーゆー設定だったでしょう。頭は大丈夫ですか。」

ネロ「なっ…!!」

ソラ「それでは魔王様、早速勇者の討伐に向かいましょう。」

ネロ「…てゆーかあんた誰?」

ソラ「…部下を忘れるなんてひどいじゃないですか。あなた様の右腕、ソラです。」

ネロ「……あー、そうだった、ごめん寝ぼけてたよ。」

ソラ「全く…。支度が出来たらすぐに行きますよ。ちゃんと目を覚ましておいて下さいね。」

ネロ「う、うん。」



◆ソラ退場



ネロ「あいつ…絶対部下なんかじゃない!!それにしても、…この世界ゲームでは私が魔王って設定なんだ。なんで勇者じゃないの、とか色々言及したい所はあるけど折角だし魔王として君臨してやろう。」



◇マントを羽織る



ネロ「……さぁ、跪きなさい!!なーんちゃってー!」

ネロ「はー…おそらくこのゲームが終わる条件は勇者を倒すこと。それが…私がここに来た理由なんだよね。」



◆暗転
【場面転換(勇者の村)】
◆明転・照明MAX



ハル「よしっ、今日こそ魔王を倒すぞ!」

マカ「うんっ!この魔女っ子戦士マカちゃんが絶対やっつけちゃうんだからぁ!えいっえいっ!」



◇マカ素振り



ハル「…やっぱりオカマを仲間にしたのは失敗だったかなぁ。」

マカ「なによ〜、あたし強いのよ!」

ハル「それはそうなんだけど、こう、ビジュアル的に…。」

ガウ「うぉおいハルカー!」

ハル「どわっつ!」



◇ガウディ、興奮のあまりハルカを突き飛ばす。



ガウ「おい何寝てんだよ。今日は待ちに待ったファイナルイベントだぞ。俺がこんなにテンションあがってるっつーのによーヤル気あんのかお前このやろー。」

ハル「お前に寝かされたんだよ。」

ガウ「おい、カマ!!」

マカ「カマじゃなくてマカよ!」

ガウ「打倒魔王ー!!イェーイ!!」

マカ「イェーイ!!!」



◇マカ・ガウディ大騒ぎ



ハル「マカにガウディ…強いのは確かなんだけどな…。」

ラミ「流石魔王…、この世界は思ったより闇の侵食が早いわね。でも私は諦めない。思いどおりにいかないのが世の中だ、なんて…私は割り切りたくないから。」

ハル「はい?」

ラミ「ふふふ…私の邪気眼が疼くわ…。早く行きましょう!世界が私達を呼んでいる!」

ハル「ラミお前…!」

ラミ「おっと、命が惜しいならそれ以上の詮索はやめておく事ね。ここからは選ばれし者の仕事よ。」

ハル「だまらっしゃい凡人!ちょっとひっこんどけ!!」

ラミ「魔王、そこにいるんでしょう?」



◆ラミ、空を見上げながら呟く



ハル「ラミはイタイし…。絶対これ編成ミスってるって。」

スズ「ついにこの時が来たか。」



◇スズ登場



ハル「スズ…、お前も来るか?まともな人間が欲しい。」

スズ「いやそれは断る。」

ハル「ちぇー」

スズ「魔王は北の森にいる、世界の命運はお前に託されたんだ、頑張れよ。」

ハル「ああ…!」

スズ「魔王は北の森にいる、世界の命運はお前に託されたんだ、頑張れよ。」

ハル「ん…?」

スズ「魔王は北の森にいる、世界の命運はお前に託されたんだ、頑張れよ。」

ハル「なんでお前ここだけゲームの設定に忠実なんだよ!」

ラミ「ハルカに世界の命運が託されてるとか、世も末ね!」

ハル「うるせぇよこのシラミ女。」

ガウ「んじゃー行くぞー!あの地平線の果てまで!!HU〜!!」

マカ「HU〜HU〜!!」

ハル「お前らもうるせーよ!!」



◆暗転
【場面転換】(森)
◆明転・照明MAX



ガウ「あー、城遠いなー。マジかったりー。」

ハル「んな事言うなよ、もうちょい頑張ろうぜ。」

ガウ「えーやだー。ハルカおぶってよ。筋トレ筋トレ!」

ハル「ふざけんな。」

マカ「ダメよ〜ハルカちゃんに抱っこしてもらうのはあたしよ!」

ハル「おんぶだろ!?」

ラミ「しっ……、この邪悪な気配…闇を制する、巨大な悪の気配を感じるわ…。」

ガウ「はい出ました中二病!」

ラミ「なによ本当よ!?あなたはおつむが弱いから解らないんじゃなくて!?」

ガウ「俺が言ってるのはお前のめんどくせーしゃべり方だよ。」

マカ「え…、じゃぁガウちゃんも悪の気配を…?」

ガウ「魔王な。」

ハル「なっ、魔王!?まだ城にすら着いてないぞ!」



◇照明Lv5/不穏なBGM
◆ソラ登場



ソラ「我が名はソラ。貴様らが力をつけるのを城でのんびり待っている程我らは愚かではない。」

ハル「そ、そんなのアリかよ!」

ガウ「そーだそーだ!せこいぞー!」

ソラ「さて、主人公はお前か魔王か、どうなんだろうな。」

ラミ「主人公はハルカに決まってるわ!」

ハル「そ、そうだよな…!返り討ちにしてやる!」

ガウ「そーだそーだ!やってやれー!」

マカ「たった一人であたし達を倒せるとでも?笑止!」

ソラ「一人?貴様らにはこの魔王様の姿が見え………。あれ?」

ソラ「魔王様!?」



◆袖から嫌がる魔王を引っ張ってくる



ソラ「魔王様何隠れてるんですか!それでも魔王ですか!」

ネロ「えー、バトルとか超嫌なんですけど、そんなのはゲームの世界だけだよ。やだもん怖い。」

ソラ「ふざけないで下さいー!」

ネロ「えーやだやだ離してー!」

ソラ「ダメですー!」

マカ「サンダー!」



◆マカ、こっそりソラの後ろに回りソラの頭に杖を触れさせ倒す。
◇照明OFF→雷撃効果音→照明Lv5



ソラ「うわお!!」

マカ「あたし達も敵のじゃれあいが終わるまで黙って待っている程お人好しじゃないのよ。」

ソラ「くそっ、お逃げ下さい魔王様…!」

ネロ「ひ、ひぃい…!!!」



◆ネロ逃げる



ハル「なんかセコいが…よくやったマカ!」

マカ「ハルカちゃんのためならこれくらい朝飯前よ〜♪」

ラミ「あっさり逃げちゃうなんて魔王も大した事ないわね。」

ソラ「黙れ!魔王様の崇高なるお考えは貴様ら凡人には理解出来ぬのだ!この世が魔王様のモノになるのも時間の問題…貴様ら、覚悟しておけ…!」

ガウ「ぷっ、マジ負け犬の遠吠えじゃん。」



◆暗転
◆明転・照明Lv0ネロにスポット



ネロ「なんなのあいつら!あんな卑怯な手まで使って…魔王なんて絶対ごめんよ!早く私を平和な世界に戻してよ!あんなやつら…早く消えちゃえばいいんだ!!!」



◆暗転
◆明転・照明Lv4にスポット(夜の森っぽい)
◇BGM:不穏な感じ
◇ソラとガウディ密会



ソラ「お前もっと真面目にやれ!茶々入れてただけだったじゃないか。」

ガウ「だって笑いをこらえるのに必死だったんだもーん。つーかいくら演技だからってラストのあのセリフはねぇだろ〜。」

ソラ「フェードアウトさせてやろうか。しかしあいつら思ったより強いな。」

ガウ「つえーから俺をスパイに送ったんだろうが。」

ソラ「それはそうだが…想像以上だ。特にあの魔女。あいつは魔王様の邪魔になる。」

ガウ「ハルカもキレるとめっちゃ強いぜ。ソラの予想通りあの魔力値の上がりっぷりはやべぇ。」

ソラ「やはりあいつが最後の敵となるか…。あの小賢しい小娘はどうだ?」

ガウ「ああ、あいつは雑魚。少し厄介な能力の持ち主だけど…特に問題はナシ!」

ソラ「そうか。それじゃぁもうしばらくの間スパイの方頼むぞ。」

ガウ「オッケー、ソラ参謀長様?」

ソラ「茶化すな阿呆。」

マカ「そういう事だったのね!!」



◆マカ登場
◇照明Lv7



ガウ「げ、マカ。」

マカ「私達を騙してたのね!許さないわ!」

ガウ「やべーな。見られちゃった☆」



◆BANG!



マカ「うぁあああ…!!!」

ガウ「男同士の秘密、は通用しないもんな。お前オカマだから。」

マカ「くっ…このクソガキ…」

ガウ「しかしまずいなぁ。どうやって言い訳しよう。ソラがやった事にしていい?」

ソラ「あぁ。悪役には慣れてるからな。」

ハル「マカ、どうかしたのか!?」

ラミ「な、マカ!!!」



◆ハルカ、ラミ登場



ガウ「ハルカ!こいつがマカを!!」

ハル「あ、コイツ昼間の…!倒されたんじゃないのか!」

ソラ「あんな雑魚に負ける訳ないだろう。」

マカ「違う!あたしをやったのはガウディよ…!」

ガウ「おいおい、こんな修羅場でブラックジョークはやめろよ。何も喋らず安静にしてろって。」

マカ「ハルカちゃん!」

ハル「!!…………、ガウディ、その手にあるものは何だ?」

ガウ「こ、これは……、…ソラと応戦するために…」

ラミ「なんで敵の名前を知ってるのよ!あなた裏切ったわね!!」

ガウ「違う。」

ラミ「ひどいじゃない!裏切るなんてサイテーよ!どうしてこんなことしたのよ!この人で無し!悪魔!」

ガウ「……。」

ラミ「なんとかいいなさいよ!私絶対にあなたの事許さないから!ペテン師!裏切り者!!前々から怪しいと思ってたのよ!」

ソラ「キーキー喚くな、うるさい。もう潮時だ、帰ってこいガウディ。」

ガウ「あいよー!」

ラミ「なっ…」

ガウ「ごめんごー、俺帰るから!」

ラミ「ガウディ!!」

ハル「ガウディ…お前の事、信じてたのに。」

ガウ「だからごめんごって言ってるでしょー?」

ラミ「ぐぁっ!」



◆ガウディ、さりげなくラミに発砲
◇ハルカ剣を抜いて威嚇、ブチギレ



ハル「ガウディ!!!!」

ガウ「やばっ、ハルカキレちゃった♪」

ソラ「ふーん、確かにすごい魔力だな。」

ガウ「ネロは?」

ソラ「様を付けろ。魔王様は今城だ。俺もまだあのオカマから受けたダメージが残ってる。一旦引くぞ。」

ハル「行かせるか!よくもマカとラミを…!!」

ガウ「大丈夫だって、倒しただけだし。」

ハル「うるせぇ!一度負けたらそれで終わり!それがこの世界のルールなんだよ!」

ガウ「そんなの知らんしー。」

ソラ「無駄口を叩くな、引くぞ。」

ガウ「はいはい。またなーハルカ。」

ハル「ま、待て…!!!」



◆ガウディ・ソラ退場
◇照明MAX



ハル「くっそぉぉお!!!!」

マカ「ハルカちゃん、殺気がピリピリ痛いわよん。」

ハル「ま、マカ!?」

マカ「あー痛かった。もうガウディ超ムカつくんですけど!!」

ハル「マカ…なんか、元気だな。」

マカ「うん。魔女っ子戦士マカちゃん!奇跡の生還よ!!」←決めポーズ

ハル「あー……、お前、俺がどれだけ心配したと!!」

マカ「ごめんなさい。でも今は体制を立て直すべきよ。ガウディにソラ、それに魔王。私達じゃ勝てない。」

ハル「………。」

マカ「ラミ、早く起きなさい。」

ラミ「ラミは瀕死の状態で動けない。」

マカ「え…マジ?」

ハル「おい、ラミ!?」

ラミ「ラミは瀕死の状態で動けない。」

マカ「あちゃー」

ハル「くっそー…」

マカ「ま、ガウディ強かったからね。私でさえもうHP少ないし。」

ハル「ポーション飲む?」

マカ「うん。」



◆マカ、ポーションを飲む(効果音)



ハル「しかし参ったな。ますます魔王倒すの難しくなったぞ。」

マカ「大丈夫、ここに新たなスケットがいるじゃない♪」

ハル「え?」



◆マカ、スズを袖から引っ張り出す



スズ「ぎゃー!ごめんなさいごめんなさい!ちょっとした興味本位だったんです!」

ハル「スズ!なんだよお前、やっぱりパーティーに入りたかったのか、水臭いなぁ、もうっ!」

スズ「違う!本当に興味本位なんだって!」

ハル「頑張ろうな、スズ!」

スズ「くっそー!大人しく村で待ってればよかった!」



◆暗転
◆◆場面転換(魔王の部屋)
◆明転・照明MAX



ガウ「ただいまーネロー」

ネロ「あ、あれ?お前は…」

ソラ「申し訳ございません魔王様、私達のミスで勇者達にスパイ活動がバレてしまいました。」

ガウ「でもマカとラミは倒して来た!ハルカブチギレてマジ超おっかねーの!」

ネロ「え、倒したの?」

ガウ「おう!」

ソラ「このチャンスを逃す手はありません。」

ガウ「すぐやっつけに行こうぜ!」

ネロ「え、すぐ?ソラ怪我してるじゃない。」

ソラ「魔王様のお力があればこれしきの負傷なんの痛手でもありません。」

ガウ「いっくぞーネロー!」

ネロ「ちょっと待って!まだ心の準備が…!」

ソラ「気安く魔王様に触れるとは何事だガウディ!魔王様の前を歩くなバカ者!」


◆ガウディはネロの手をひっぱり、ソラは二人を追いかけながら退場
◆暗転
【場面転換】(森)
◆明転・照明MAX

ガウ「さっきぶりー!」

ソラ「始末しにきてやったぞ。」



◇ネロ、やはりビビってる。



ハル「くそっ…やはり力をつけるまで待ってはくれないか。」

ソラ「ん?何故まだ動いてるんだ!お前は倒れたはずじゃ…」

マカ「言ったでしょ、あたしは魔女っ子戦士マカちゃんだって!」

ガウ「しかもなんでスズが…。お前村人だろ?」

スズ「そう村人!巻き込まれたんだよオタスケー!俺マジ超弱いしザコだから見逃してください!」



◇スズ土下座



ハル「スズは実は超強い裏設定がある隠しキャラだったんだ!」

スズ「ねーよそんな裏設定!」

ハル「ガウディ、ソラ、そして魔王ネロ!お前達は今ここで倒す!!」

マカ「世界の命運は、私達が救うわ!」

ソラ「ふん、やれるもんならやってみろ。」

ガウ「世界はネロのもんだ!」



◇暗転→戦闘中BGM:ON→明転



ネロ「うわー、本当にゲームみたいな展開になっちゃったよ。」



◇BGM一端停止



ネロ「……あれ、始まらない。何か魔王らしい台詞を言わないといけないのかな。」

ネロ「…さ、さぁ!跪きなさい!!」



◇BGM再スタート



ハル「一人ずつ順番になんてチンタラ戦ってられるか!全員一斉攻撃!!ターゲットは魔王だ!!」

ネロ「えー!?普通こーゆーのってコマンド方式じゃないの!?」

ハル「いっけぇえええ!!!」

ネロ「きゃぁぁあ!!」

ガウ「そうはさせねぇ!」

クロ「そうだ!魔王様には指一本触れさせん!」



◆ハルカvsガウディ/ソラvsマカで殺陣(ちゃんばら)



ハル「おりゃー!!」

ガウ「セカンドラスボスなめんじゃねーぞ!!」

ハル「お前こそ勇者ナメんなよ!いざという時にすげー力を発揮するのが勇者だ!」

ガウ「そんなまぐれで勝てる程この世界はあまっちょろい世界じゃねぇ!」

マカ「あら、あなたサードラスボスだったの?」

ソラ「まさか、俺がセカンドラスボスに決まってるだろオカマ野郎。」

マカ「あたしは魔女っ子戦士マカちゃんだって言ってるでしょ!」

ソラ「弱いやつ程よく吠えるというのは本当だな。」



◇わーわー、しばらくちゃんばら!



スズ「マジ勘弁してくれよ…。しかもこれ…必然的に魔王倒すの俺じゃん。いいの!?村人が魔王倒していいの!?」

ネロ「ま、まずいわ。このままじゃゲームオーバーになって、元の世界に戻れなくなるかもしれない!」



◆ガウディ、ハルカを倒す



ハル「ぐぁぁあ!!」

ガウ「勝ー利!!」



◆ソラ、マカを倒し、踏む



ソラ「ゲームオーバー。」

マカ「チクショー!」



◇照明Lv7



ネロ「あ、危なかった…。」

ソラ「魔王様、残りはあいつ一人。トドメをどうぞ。」

ネロ「え、トドメ?」

ガウ「いつものやつでさっさと倒しちまえよ!"エターナルフォースブリザード!"ってさ♪」

ネロ「"エターナルフォースブリザード"……、よし、さっさとこのゲームをクリアして元の世界に帰るわ!さぁ、跪きなさい!!"エターナルフォースブ
リザ"」

ハル「それでいいのかよ!!」

ネロ「え?」

ハル「魔王、お前は、こんな事して何になるってんだよ…。」

ガウ「うっせーぞ。敗者は黙ってろって。何復活フラグ立ててんだ。」

ハル「魔王…いや、ネロ!!」

ソラ「黙れ、足掻いたって無駄だ。」

ネロ「私は…」



◇BGM消える
◇照明Lv1ネロにスポット
◆他のキャラは一時停止



ネロ「私は、魔王よ。勇者を倒さないといけない。でも、…これが正しい選択なのかな。ゲームの世界の住民は皆、私が思ってた以上に奇抜で、必死で、一生懸命だ。自分の願いを叶える為だけに彼等を倒せば本当に元の世界に戻れるのかな。」

ネロ「私がこの世界にトリップした理由は、勇者を倒す事じゃないと思う。」

ネロ「私がここに来た本当の理由はきっと、ごく当たり前な事に気付く事だったんだ。」



◆照明MAX→暗転
【場面転換】(ネロの部屋)
◆明転・照明Lv6赤と黄色はMAX/フェード・夕方
◇ゲームのBGM



ネロ「ん…、あれ…?」

ネロ「全部夢だったのかな…。でもあれは夢というにはあまりにも夢らしくない。」



◇ネロ立ち上がる



ネロ「もう夕方か…。ちょっと風に当たって頭ひやそ。」



◇ガラガラ…→窓を開ける。
◆暗転・ソラ&ガウディ&ラミ登場(キャラはご自由に^^)
→明転・ソラ達をスポット



ネロ「あれ…?」



◇ネロ目をこする。
◆暗転・ソラ&ガウディ&ラミ退場



ネロ「…まさか、あいつらがいるわけないよね。」

ネロ「……やっぱり寝ぼけてるのかな。」



◆暗転
【場面転換】(学校)
◆明転・照明MAX



先生「転入生ー入っていいわよー。」←ラミ役の人がやるといいかも、声only

ハル「はい。」



◇ガラガラ…
◆ハルカが入ってくる



ハル「今日からこのクラスでお世話になります、木村悠(キムラハルカ)です!」

ネロ「あっ、あいつ……」



◇照明Lv0ネロにスポット



ネロ「私は今でもあれが夢だったのかよくわからない。だけど、私がゲームの世界にトリップした理由なら解る。」

ネロ「私は今まで、失敗する事を怖がって何かに一生懸命打ち込んだ事なんてなかった。何事においてもテキトーで、自己中に生きて、苛立ちや鬱憤をゲームにぶつけていた。」

ネロ「ゲームの世界の住人達のように、死にたくないなら本気で生き延びろ。生きるならマジで生きろ!…それが、私がゲームの世界にトリップした理由だと思う。」



◆暗転



ネロハル「プレイヤーネーム、ネロ。RPG"reason"。ゲームクリア。」



◇クリア効果音



END
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -