イラストの後の話

「結構面白かったね!」
「う…うん!」
「……嵐ちゃん?」
「あ、あの…」


突然手を繋いでから嵐ちゃんは映画なんて見てる余裕はなかったらしい。一旦落ち着いた顔もまた真っ赤になっていた。ちなみにまだ手は繋いだまま。


「もじもじしてどうしたの?」
「だ、だってそのっ」


嵐ちゃんの手が汗ばんできた。


「やることもないしお昼寝しよっか。」
「お昼寝!?」
「うん、今ならいい夢見れそー。」


嵐ちゃんの手を引っ張りそのままばたんと横になる。掛け布団をかければ準備okだ。


「こーやって昼寝なんてなんて久しぶりだよね。」
「でも、制服しわしわにしたらお兄ちゃんが…!」
「あとでアイロンかければ大丈夫。」


視界にはバッチリ俺と嵐ちゃんの絡まった指。空いた手で眼鏡をとっても真っ赤になったままの顔はよく見えた。


「ソラくんっ、私…手汗が…気持ち悪いから…」
「気持ち悪くないよ。」
「……な、なんで繋いだの…?」
「面白そうだったから。」
「からかわないでよ〜」
「いいじゃんたまには。」
「良くないよ!」
「それよりさ、嵐ちゃん。」


折角だからこの状況を生かしてからかわねば。


「レンとは比べて嵐ちゃんの胸は小振りだよね。」
「き!気にしてるのに…!!」
「まぁレンは人並み以上だからね。それでさぁ、」
「揉んだら大きくなるらしいよ、とか言わないでよ?」


ばれたか。


「レンの胸が大きいのは疾風が血を吸うからだと思うんだよね。」
「血?」
「うん、何とかホルモンが刺激されるから発育が促されてると思うんだ。」
「血はヘモグロビンだよ?」
「あー、疾風は嵐ちゃんの血は吸わないもんね。俺としてはとても釈な事ではあるけど血を吸われるとムラムラするんだ。」
「む、ムラムラ…!?」
「だから嵐ちゃんもムラムラすればいいんだよ。」
「は!?」
「俺もまだ見てないから内容分からないけど友達に貸してもらったんだ、AV。見ない?」
「見ないよ!!」
「大丈夫だよ、嵐ちゃんに変なことしないから。」
「み、見ないって!」
「えーっと、ディスク2にセットしたはず何だけどなぁ。」
「ソラくんんん!?」
「ポチっとな♪」


AVのオープニングトークが始まる。ついでにリモコンで部屋の電器も消した。


「ば、バカ見ないから!私16だし!」
「女の子は16歳になったら結婚できるんだよ?」
「でもそんな、こんな…!ソラくんの変態!!」
「この時期になったらこーゆーのに興味ないと男としてまずいでしょう。」


ちなみにこれは昨日見たがな。布団から出ようとする嵐ちゃんをガッチリ抑える。彼女が本気で嫌がれば離してあげるけどそうでもないからな。それ以前に嵐ちゃんが俺に対して本気で抵抗できるはずがない。まぁAVが嫌なのは本気だろうけど。


「ほらほら、始まったよ〜」
「わぁあああ!!」
「嵐ちゃんも来るべき時のために勉強しないと。」
「無理!絶対見ないから!!」


テレビに背を向けて嵐ちゃんは俺の方を向いてギュッと目を閉じていた。布団越しに彼女を抱き締めるとびくりと肩が揺れる。


「何もしないよ。」
「…テレビ消してよぉ〜」
「やーだ。」
「ソラくん!」
「可愛いなぁ嵐ちゃんは。」
「はぁぁああ!?!?」
「うるさいよ、彼女のあえぎ声が聞こえないでしょ。」
「……ソラくん嫌い!」
「ふふふ。」


この怒った嵐ちゃんの機嫌を取るのがまた楽しかったり。本当は俺はいじめてからかうのが好きなわけじゃない。掌で転がすのが好きなんだ。


「は……、ん、あんっ」

「〜〜〜〜!!!」
「………。」


この人よりずっと嵐ちゃんの方が胸は小さいし色気もないけど、きっと楽しいんだろうな。


「嵐ちゃんのお母さんは胸大きいのにどうして嵐ちゃんは小さいんだろうね。」
「サイテー馬鹿!一応Aよりはあるもん!」


あまりにも嵐ちゃんの顔が真っ赤だったから女の人が一度イったらテレビを止めてあげた。この後がスゴいんだけどね。いろいろ。


「今日はここまでね。」
「続きなんて見ないから!もうソラくんとは映画見てあげない!馬鹿!変態!」
「あ、」

「……逃げられちゃった。」





さて、何をして機嫌を取ろうかな。
怒った顔もキュートだね

「嵐ちゃん、魚の骨取ってあげようか?」
「いい!」
「またやったのか…。」
「ソラ!嵐いじめんなって言ってんだろ!!」
「いじめてないんだけどなぁ。」
「極限に喧嘩はよくないぞ!」
「ほっときなよ晃平、どうせくだらないから。」
「くだらなくない!」
「右に同じ。」
「レンまで!?」

end




それでもソラが好きな嵐。大概悪趣味だと思う。ツナもきっとタチわりぃんだな本当は。スレツナ!
いいんです自己満だから!

(c)ポケットに拳銃



拍手 掲示板 心臓圧縮 Vongola11
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -