俺、沢田綱吉、十代目ボンゴレボスだ!


「我ながら息子にそっくりだ。」
「俺超ばれると思うんですけど…」
「大丈夫だよ!斜め分けにしたしピアスもちゃんと髪で隠れてるし!」
「ははっ!ツナもすげぇ暇潰し考えるよなぁ〜。スパイ用に作ったガリバー飴で潜入なんてよ。」


そう、俺達はボンゴレ屈指の科学力で作った年齢を変えるガリバー飴で17才になったのだ!折角の夏休みなんだからハメ外さないとね!

俺がボケたらつっこみはどうするんだって?夏休みくらいボケさせろ!


「ん、嵐じゃね?」
「あ、本当だ超笑ってるね。何かいいことあったのかな。」
「……可愛いぜ嵐…。」
「ははっ!疾風はもっと過激じゃねぇか?うぉぉお可愛いぜ嵐ー!みたいな。」
「疾風の性格は母親似だからな。」
「高校の時はよく叫んでたね〜」
「見かけはすげー美人なのにな。」
「ふんっ、まーな。」


懐かしい並高の制服を引っ張り出して潜入中だ。こそこそと嵐ちゃんの後を追った。嵐ちゃんとクーくんと晃平くんはバンドを組んでるから学校で練習をするってレンちゃんから情報を得たからね。


「あ、俺ちょっと野球してくるな〜」
「は!?燕がいんだろバレんだろ!」
「ままま、後で行くから先楽しんでて!」
「おい山本!」

「燕ー!!俺も混ぜてー!」
「山本先輩が二人!?」
「燕、俺だよオレオレ。」
「ドッペルゲンガー!?」
「ははっ!そっくりなのなー!」


恐るべし山本節!


「本当仕方のねぇ山本っスね。」
「ははは、まぁいいよ、山本も野球なんて久々だろうしね。獄寺くんも何処か行きたいとこあるなら行っていいよ?」
「いえ!お供します十代目!」
「ありがと。」


三人は空き教室を使ってるようだ。中からかすかにCDの音が漏れてる。ドラムとか叩いたら音漏れスゴいんだろうな。


「だってクラウド会長と喧嘩ばかりするんだもん。」
「あの生徒会長はいけすかない。カッチカチだし弱いくせに口やかましいし。疾風みたいだ。」
「うん、まぁそこは否定しないけど。」
「疾風が泣くぞ嵐。」


可愛そうな疾風くん。この報われないところは獄寺くんそっくりだ。


「いくよ、獄寺くん。」
「はい!」


ガラッと扉を開ける。嵐ちゃん達は一斉にこちらを振り返った。


「ソラくんっ!お兄ちゃんも!?」
「………。」
「……話聞いてた?」
「嵐なら許す。」
「うわぁっ!なんで抱き締めるの!?」


ぎゅ〜っと獄寺くんは嵐ちゃんを抱き締めていた。


「や、やめてよ夏だし暑苦しいから!」
「嵐もおふくろを見習ってハグされなさい。」
「なにそれ!?」
「あはは、所で嵐ちゃん、随分楽しそうだったけど何かあったの?」
「うん!学園祭の申請が通ったんだ!しかも後夜祭入れて三枠も!」
「通らなかったら噛み殺してたけどね。あんた達は何しに来たの?」
「こらクラウド、じゅ…」

「…じゅ…?」
「ソラは十一代目ボスになるお方なんだから少しは身をわきまえねーか!」
「は?」
「お兄ちゃんどうしたの?」
「え?」
「あははー、熱に弱いからね、熱中症なんじゃないかな。ちょっと保健室行こうか?」
「ぐっ……」


こら獄寺くん、バレちゃうでしょ!


「ソラもどうしたのだ?」
「えっ?」
「いつもなら"帰れば?"の一刀両断なのに。」
「心なしかいつもの胡散臭い笑顔も朗らかな気がする。」
「晃平クラウド!変なこと言わないでよ!ソラくんの笑顔はいつも朗らかだもん!」
「よく言った嵐!」


……京子ちゃん、俺の教育方針は間違ってたのかな。何、胡散臭い笑顔って。つーか流石嵐ちゃんは性格が獄寺くんに似てるだけあってスゴい忠誠心だよ。


「ありがと嵐ちゃん。」
「事実だよ!」



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