「ったくソラの野郎〜今日買い出しだって言っといたのに!」
「本当、大迷惑。」
「おめーはパンとかそーゆー軽いのしか入ってないだろ!こっちは燕がばかすか牛乳飲むから牛乳三本もだな!」
「ウチはエンジニア。体力バカと一緒にされても困る。」
「このっ…!!」


嵐とソラが喧嘩した日、俺は重たい買い物袋をもって帰路を歩いていた。週に二回買い出しにいくが7人分は尋常じゃねえ。つーかそもそも最初は家事分担してなかったっけ。

それも今は昔の話だ。


「レンは嵐とソラの喧嘩の理由知ってんのか?俺には言えないことって言ってたんだけど。」
「うん、聞いたから。」
「何?」
「ウチの口からはとてもじゃないけど言えないことかな。」
「なんだ!?エロいことか!?だったら許さん!」
「あんたの頭の中はそれしかないの?」
「いやだってそんな言い方したら…」
「気になるなら本人に聞いて。口止めされてるし。可愛い嵐を裏切るようなことウチには出来ない。」


うーん、なんだ。本当気になる。いつもソラと嵐が喧嘩しても三時間くらいなのに日をまたぐなんて珍しい!


「………嵐は可愛いがな。」
「結局その結論?」
「今日風呂掃除してくんね?」
「今日は掃除用モスカの改良するからパス。」
「掃除用モスカってただの手作り掃除機だろーが!」
「火炎放射機能もついてる。」
「つかわねーんだよ!」
「エッジを変えずに雑巾がスタンバイされる予定だ。さらに火炎の精度もあげる。あんたが間違えてカーペットを燃やしたからわざわざ消火器的な役割も追加した。家事も火事もモスカがいれば大丈夫。」
「うまくねーんだよ。」
「ちなみにまだ設計段階だけど次の掃除用モスカYにはホースを軽い金属に換え、モスカ自体を武器に出来るようする予定だ。シールド能力もつける。」
「モスカはいいから食器洗い機をもう一つ作ってくれよ…。」
「すでに一つあるじゃん。」
「カレーとか焦がした鍋はおちねーんだよ。」


このメカヲタクめ、モスカシリーズの話になるととたんに饒舌になるからな。


「早くイタリアに行って戦闘用モスカ作りたいな。シスコンの爪が折れちゃう強度で、マシンガンに勝る強い兵器。」
「ふん、マシンガンなんておまけだぜ。俺の武器は爪!」
「でも爪よりマシンガンの弾丸の方が炎圧強い。」
「う、うっせ!」
「モスカが完成したら嵐のCAIに組み込んで貰うの。いつか必ず嵐が持ってない霧と大空の炎に変換する装置を作ってCAIを最強の匣兵器にする。シスコンなんて嵐の足元にも及ばない。」
「バカ言え、嵐なんてまだまだ。」
「沢田だって瞬殺。ウチのモスカは最強。最終的にモスガンダム的なものを作るんだから。」
「何だよモスガンダムって!」


レンは基本寡黙だし喋ったら喋ったでなに言ってんのかわかんねー時もあるけど、…これだけ何かに熱中できるものがあるってのはいいことだ。俺なんか嵐だけだもんな。



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