honeybee 107
テニス後半戦

「棄権?」
「そう。」


道に迷い、試合時間から10分程遅れてしまった時雨。


「な、なんで?」
「さぁ?関東には出れるからサボったんじゃん?」
「そんなもんなのか…銀華中って…」
「ま、普通に戦っても青学の勝ちだっただろうけどね。」
「強いもんねー。次の試合はいつなの?」
「わかんないけど…結構あと。」
「そっか。どこ?」
「山吹中。」
「阿久津の…?」


ぐっ、日本刀を握る。
あろう事か袴で来てしまったのだ!


「てゆーかなんで袴?」
「え、服選ぶの面倒だったから。」
「そんな理由!?!」
「うん!」
「…………はぁ。次は洋服で来てね。」
「いーよ、次はね!」
「関東で。」
「はいはい!」


ニッと笑えばやはり時雨。正直少し恥ずかしいが何だかんだで時雨は和服が凄く似合う。


「今日の袴おニューなんだ!綺麗でしょ、このダークブルーの衣。」
「うん。似合ってる。」





それからしばらくし、時雨はリョーマとおしゃべり。気がつけば山吹中vs青春学園の試合時間まで残り10分となっていた。


「私、お茶買いに行ってくるね。」


試合中、喉がかわいても大丈夫のように時雨はお茶を買いに自動販売機へと出掛けた。
そんな時、


「あっ!」
「……?」


阿久津に遭遇である。
阿久津は誰だ、とでも言いたそうだ。


「ツンツンサボテン、いざ成敗いたす!」
「ツンツンサボテン!?」


阿久津もあんぐりだ。ふぁさりと布を取り日本刀を握るかすぐに話す離す。


「勝負しない?」
「勝負?何女が馬鹿ほざいてんだ。」
「強いか弱いかなんてやってみなきゃ解らないよ。それとも負けるの怖い?」
「!、いい度胸じゃねーか、やってやるよ。」
「よし!勝った方がご主人様ね!」
「幸いにもお前は美人だから俺様の奴隷にしてやるよ。」
「あら嬉しい。」

ボキッ


阿久津は指を鳴らし時雨は刀を構える。



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