honeybee 90
そして時は過ぎ、都大会前日。


トゥルルルルルルルルル…
ピッ

『もし?何リョーマ?』
「今日部活ある?」


場所はリョーマ宅。
電話の相手は時雨。


『ないよ。先週の道場破りの代替だって。………烈の。』
「じゃぁウチ来てよ。最近カルピン太り気味で…俺相手出来ないし。」
『カルピン?あ、ペットか。いーよ。ちなみにリョーマは?ものすごいトレーニングでもやるの?』
「まさか。俺も今日はくつろぐ予定。軽くうつだけだよ。」
『本当っ!?じゃぁテニスやろう、私と。』
「時雨出来るの?」
『あー?今ちょっと馬鹿にしたでしょ。軽く打つくらいなら出来るよ多分。』
「いーよ。やってあげる。俺テニスコートいるから。」
『了解。じゃぁ後でね。』
「早くね!」
『そんなに早く私に会いたいの?』
「なっ…!馬鹿じゃないの。」


ピッ
ツーツー…


「あ、切りやがった。しょーがない、今すぐ行ってあげよう。」


部屋で寝巻である仁平を着ながら心眼の練習をしていた時雨はそのまま小さな鞄を持ち、家を出た。


「いってきまーす!」


時雨にとって動きやすさNo.1のビーサンを履いた時雨は意気揚々とリョーマの家へ向かった。
青い自転車に乗り、風を切る。






越前宅

「到着!」


それから最短距離で向かうこと約5分、リョーマの家に到着した。
中からはパンッと定期的にリズミカルなボールを打つ音が聞こえる。


ざりっざりっ
ザリッザリッ
ざりっザリッ……


「ほぁら!!」

トトトトトト…

「ほあら〜」
「うわぁタヌキ!?あ……カルピンか?」


速足でコートへ向かうと前からちょっと太った猫が突進してきた。
もちろんそれはリョーマの愛猫カルピン。


「よしよし。出迎えありがとう。」
「ほあら〜」


ごろごろとカルピンはほお擦りをし、なでなでと時雨は自分の胸にいるカルピンの頭を撫でた。


「お前人懐っこいなぁ〜私時雨、リョーマの親友だよヨロシクねー」
「ほぁら〜!」



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