honeybee 36
*第三者視点

日曜日

本日、リョーマと時雨は由美子にもらったチケットで遊園地デートだ。


「ん、リョーマじゃねーか!」
「げっ魅艶…。」


時雨の家はリョーマの従兄弟であるミツヤの家。ミツヤの家はリョーマの家より駅に近いのだ。呼び鈴をならしてミツヤが出て来たのはそーゆー訳である。


「中々やるじゃん、やっぱりお前ら付き合ってたんじゃねーか!」
「だから違うって。付き合ってなくても遊園地くらい行くでしょ。」
「まぁ……。そうか?」
「そう。」

「時雨ちゃん!ハンカチ持った?」
「持った!」
「携帯は?」
「大丈夫。」
「お財布は!?」
「オッケー。」
「拳銃は?」
「おばさん、大丈夫だって!」

((拳銃なんて物騒な…。))


おばさんの声と共に中からパタパタと足音が聞こえる。
そして


「おはよー」
「!」
「んー何回見ても可愛いな時雨っ!」
「ちょっ」


ばふっと魅艶は時雨を抱きしめる。
現れた時雨は可愛らしいワンピース、ジャケット、ナナメ掛けのバッグ、そして…


「時雨それもしかして…」


袋に入った時雨の日本刀。


「愛刀です!」
「何で!?」
「ふふん、BGたるものいつ何時命の危険があるか解らないからね!てか、遊園地は誘拐の名所!1番危険な場所なんだから!」
「ここ日本だよ。」
「油断大敵です。」
「いや絶対にいらない。」
「遊園地は戦じょ」
「遊園地は夢の国!」
「まぁいいじゃねーかリョーマ、ちょっと怪しいだけだ。」


ぽん、と魅艶はリョーマの肩を叩く。時雨は未だにっこりと笑っていた。


「リョーマは私が護るよ!」
「…俺一般人なんだけど。」
「関係ないよ。遊園地は夢の国だけど、同時に戦場でもあるの。日本でもね!」
「……………日本でも?」
「前サフィル…あー、アメリカのマスターと日本の遊園地に言った時決闘を申し込まれた。」
「決闘!?」
「色んな人に絡まれるじゃん。今ヒマ?って、拳と拳のぶつかり合い、バトルのオンパレード!遊園地で決闘とかドラマの見すぎだよね。」
「……多分明日は大丈夫だよ。」
「え、なんで?」

(だってそれナンパだもん。てゆーか遊園地で決闘なんてドラマあったっけ?)

「痴話喧嘩はそこまで!お土産よろしくな〜」
「ネズミーランドじゃないんだから買うものなんてないよ。」
「……確かに。」
「じゃ、行ってきまーす!!」
「おぅ!行ってらっしゃい!リョーマも時雨がナンパされたらちゃんと格好つけろよ!」
「ナンパ?私が?」
「はー…。一々釈に触る…。」
「気をつけろよ時雨、行ってら!」
「うん。」



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