rabbit 53
「なぁ、悔しいとは思わないか?」
「!!」
「?」
「サスケ、我らうちは一族が滅んだ1番の原因は木の葉だ。」
「!」
「こいつ………」
「サスケ、オレと一緒に組まないか?暁に入り、共に木ノ葉を崩そう。それが本当の復讐だ。」
「貴様何言って…」
「そうだ……」
「!!!!」


黒くよどんだサスケの瞳。

兎京は悲しみだけではなく、恐怖さえ覚えた。


「…木ノ葉だ……。」
「サスケ…。」
「ふっ……」


マダラは怪しく笑う。


「木ノ葉……あいつらが…」
「サスケ!!」
「そうだサスケ、全て木の葉が悪い。イタチが死んだのも、お前の長い苦しみも、全て木ノ葉のせいだ。」
「………木ノ葉…」
「ちょっ…」
「さぁっ、共に木ノ葉を崩そう!」


暁のコートをサスケに投げるマダラ。サスケはそれを受け取った。

スッ、と彼はそれに腕を通そうとする。


「〜〜〜っ!…この馬鹿!!!」

パシィンッ!!

「!」
「!」
「………っ……!!!!」

サスケの頬を叩いた。頬は赤く染まるが、それ以上に兎京の左手は赤かった。

瞳からいくつも涙が流れる。


「兎京…」
「木ノ葉を崩す…?何言ってんの…?」
「……全て木ノ葉が悪いんだ。木ノ葉が……」
「木ノ葉のした事は最低だよ、私だって悔しい、復讐に駆り立てられても仕方ないと思う。………けど、だからって、木ノ葉を崩すなんて可笑しい!」
「何?」


サスケは、始めて兎京に怒りの眼差しを向けた。

酷く、深い憎しみ。



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