rabbit 60
「つーか、ちょ、離せ」
「え?」
「胸当たってんだよ!」
「胸くらいで照れ屋さ」
すぱーん!
「あでっ」
「お前は毎度毎度からかうなっつの!毎回俺がどんな思いで…」
「だからヤればいいじゃん。」
「おまっ…!!バッ、そーゆーのはまだ早いんだよ!!」
駆け落ちしたが実はまだ兎京とヤった事はない。
いや、流石にキスくらいはしたけどな…!
「…サスケ?」
「これからはずっと一緒にいような…。」」
「もちろん!んでもってチャチャッと子供いっぱい作ってうちは一族を復興させようねサスケ!!」
「ブッ!!!」
おおおお前!何言ってんだよ!!
『流石兎京だ。あんな少ない言葉でもわかってくれるんだな。』『俺はもう、復讐はしない。イタチの…いや、兄さんの意志を継ぐ。』――って言おうと思ってたのに台なしだよ!!
「おい兎京…」
「ん?」
「今、なんつった?」
「子作りしましょう!」
「バカっ!!」
何誘ってんだよバーカ!!
「俺はな、兎京が好きなんだ…!」
「知ってるけど。」
「だからだな、そーゆーのは軽々しく口に出すなっ!」
「軽くないよ、サスケだから言ってんの。」
「おいいい!!」
「え、サスケってヘタレ?」
「まぁ触ってこないってメンテの度にぼやいてはいたけどね。」
うっせ!
「も、もしガキが出来たら…」
「ガキを作るための行為でしょ?」
「そうだけど…!!」
「もう木ノ葉に戻るんだからこれからは子供が出来たら、だなんて言い訳させないよ?私達が逃げる必要なんてないんだから。」
「!………。」
「そういえばサスケの家入った事ないな。名家だもんなー。きっと家超デカイよね。ラッキー!」
「兎京……。」
そう兎京は幸せそうに笑うから俺は何も言えなくなる。木ノ葉に戻ったら、忙しくなりそうだな。
「俺は、ちゃんと認められて兎京と結婚したい、駆け落ちなんかじゃなくて、堂々と兎京を幸せにしたい。」
「?」
「順序って奴は大事だ。だから、兎京の両親に認めてもらうまではヤらない!」
「えー!」
「デキ婚なんて許さん!」
「ブー…。」
「……って事は、結婚するまでヤんねーの?すげぇな、俺3日に一回はクランとヤって」
「ないから。あんたに裸見せた覚えすらないから。」
「絶対無理!だってお前らまだ16だろ?サスケが18になるまであと2年もあんじゃん。」
「あー本当だ!2年は長いよサスケ!」
「楽しみは後にとっとけ!」
そう言うと兎京は黙ってしまった。え、傷つけた…?いや違う!俺だって本当はヤりてーけど、でも順序が…!!
「ま…いっか。…婚約者って響き好きだし!」
「兎京…!」
力いっぱい兎京を抱きしめた。
「……サスケ!?」
兎京、ありがとな。
俺を好きになってくれて。……俺の婚約者になってくれて。
殻を破れと光が射した
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