vampire 57
「はい、コーヒー!」
「どーも。」


熱いコーヒーが体に染み渡る。今日は残り3時間だし、なんとかなるだろ。


「………何?」
「あ?」
「なんかガン見してるから。血着いてた?」
「や、ついてねぇ。」


俺…ガン見してた…!?


「お前髪ぐしゃぐしゃだな。」
「獄寺のせいじゃね?」
「どーせクシ持ち歩いてねーんだろ。整えてやるよ、ここ座れ。」
「お、マジでー?」

――とすん。

「なんでここに座るんだよ!こんな至近距離でできる訳ねーだろ!」
「だって膝叩いたじゃん!」
「バカヤロー下だ!床に座れっつってんだよ!」
「まぎらわしいなぁ〜」


普通に考えてそうだろ!
と、つっこむのも面倒なので何も言わず手ぐしで髪を整えていく。うまくやるコツがあるんだよな。


「…なんかリラックスするなー。」
「動物みてぇ。」
「は!?」
「瓜とか、そんな感じ。」


瓜は顎の下撫でると気持ち良さそーにするよな。と、思い撫でてみる。


「いや私吸血鬼だからね!」
「でも餌付けとかうまくいくよな。ちゃんと調教すりゃあ綱渡りの一つや二つ出来そうだ。」
「何様だこのやろー!」
「よし、出来たぞ。」
「ありがと。」
「上、乗って。」
「はい?」
「髪さわんねーから。さみーんだよ。」
「…もー。」


腹も首もあったけー。少し俯けば枕柔らかくて気持ちいいしな。……いや、待てよ。


「のわぁぁああ!!!」
「なななな何!?」
「お、お前っ離れろ!!」
「は?」
「いいから下りろ!」
「乗れっつったり下りろっつったり…」


むむむ、胸が!!!
――キーンコーンカーンコーン


「戻ろう。」
「送ってくよー。倒れたら優しく受け止めるぜ!」
「倒れねーよ!つか送りとかいいから!」
「そんな遠慮しないで〜」


良いタイミングでチャイムがなり俺と日和は保健室を出た。


「遠慮じゃねーよ。お前次選択で教室移動だろ。早よ行け。」
「あ、そうだった。じゃぁ獄寺お昼ね!!」
「おう。」


日和と別れ俺はダラダラと廊下を歩きふらふらと階段を登る。今日はいつもの倍くらい疲れるな。


「獄寺くん!」
「タコヘッド!いつもに増して色白ではないか!美白か!?」
「十代目に芝生…」


前方から十代目と芝生の姿。

てゆーか美白ってお前バカか。色白じゃなくて青白いんだよ絶対こいつモテねぇ。



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