vampire 50
5時に起床し弁当と朝食を作る。寝起きの悪い日和をなんとか起こし、制服がない日和のために朝日和の家により十代目のお宅の前にスタンバイ。野球馬鹿が合流し登校、雲雀にからまれ時間が過ぎダッシュで教室へ向かいつまんねー授業を受ける。

今日もそんないつも通りの時間がない一日だった。
だから保健室のベッドで一眠りしよう。


「………………。」


と思ったがいつもの事ながらシャマルは不在。ここある2つのベッドのうち1つはカーテンが引かれていて使用中だった。――まぁ、問題ないだろう。俺は音を立てないよう気をつけながら固くて埃くさいベッドに潜り込んだ。

(春眠、暁を覚えずってな。)

…しかし眩しいな。アイマスクでも持ってくりゃあ良かった。


ごそっ ごそごそ…

「…………。」

ごそごそ… バフン!


隣の奴の寝返りがうるさくて寝れねぇ。後ちょっとで寝れそうって時に毎回隣のやつの寝返りに起こされた。それが止み、今度こそ寝れると思ったら隣からハァハァと息苦しそうな吐息。うなされてるのはどうやら女らしい。


「ハァハァ………っ……」
「…………。」


………――最悪だ!!む、ムラムラしてきた!ちょ、マジでナイ!それはナイ!俺には十代目というお方がいるんだ!どこぞの女とも知らねーやつによこしまな気持ちを抱くなんて!!

しかも


『ハァ……ごく、でら……』
『っ、日和…』



俺の妄想の相手が何故か日和!!違うから、俺普段は日和とそんなヤラシー事してぇとか考えてないから!
あれだな、きっと、最近仕事が忙しくてAVもエロ本も見てなくて欲求不満なんだな、そりゃあしょーがねぇさ、俺だって男なんだからだから俺は悪くない!!そもそも日和が初っ端あんな"イカせてあげようか"とか言うからっ、いや、それ以前に隣の女がうなされてるのが悪いんだ!!

――と、心の中で言い訳をしながらベッドから起き上がりそっと隣のカーテンに手をかけた。何の事はねぇ、寝てる女を起こしちまえばいいんだ。そんでもって帰れ!シャマルの代わりに俺が早退届け書いてやらぁ、『発熱、38度5分』ってな!!


シャッ!!


「なっ…!!!」
「ハァ…ぁ……っ……」


やはりというか、在り来りな展開。ベッドの上には俺がよく知る女がいた。



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