vampire 446
イタリア旅行・3日目

午前7時、私は


「……?」
「……。」


(苦い…。)


「!?」
「!、やっと起きたか。」


息苦しさと口内に広がる苦味により目を覚ました。


「ちょっ…、キス魔!!」
「今更だな。」
「タバコ吸った?超口の中苦いんだけど…」
「ついさっきな。いつも吸ってたやつきれちまったからザンザスにもらったんだよ。あいつ普段女にキスしてねぇんだな!」


かっかっかと獄寺はしばしば自慢げに笑う。……馬鹿なんだろうか。そもそもザンザスってタバコ吸ってたんだね。別に未成年じゃないからいいけどさ。


「今日は皆で朝食だ、さっさと行くぞ。」
「えー味噌汁ないのー?」
「かわりにうまいミネストローネが出るよ。」
「またミネストローネとは、コーンスープじゃないの?」
「イタリアと言ったらトマトだろ。」
「そうなんだ。」


そう言ってやや広いベッドから起き上がった。窓際にある花瓶にさした一輪のバラを見て昨日の事を思い出す。世の中には不思議な事もあるものだ。(…なんて、吸血鬼の私が言う事じゃないけど。)

とにかく苦い口の中をリセットするため洗面台に向かい歯を磨いて顔を洗う。
やっとぼんやりとしていた目が覚めてきた!


「そんな露骨に嫌がらなくても…傷付くじゃねぇか…。」
「うっ…、でも本当に苦いんだって!獄寺もザンザスとキスしたら解るよ!!」
「あいつとキスする事自体が苦いわ!!」
「絵面がNGだしね。」
「俺と日和のキスシーンは美しいからな。」
「朝っぱらから真顔で何言ってんの?」

ピシャン!


今日着る服をとって扉をしめた。獄寺は若干寂しそうな顔をしていた気がする。彼はキス魔だから、きっともう二度とザンザスからタバコは貰わないだろう。


(それにしても苦かった。)


「今日は遊園地だから服装考えろよ。」
「そうだ遊園地だ!!ジェットコースターいっぱい乗ろうね!」
「はいはい。」
「あー楽しみー!!」





そして私は綱吉達と一緒に朝食を食べボンゴレ遊園地を貸し切るという大それた事実に驚くのであった。

8時にはバスに乗り込み出発。
メンバーは綱吉を筆頭にボンゴレ幹部、黒曜メンツにヴァリアー、チェデフ、ジッリョネロ、キャッバローネ、アルコバレーノの皆にお姉さんとシャマル先生だ。


「今日は遊ぶぞお前らぁぁぁあああ!!!」
「バスん中でうるせぇよ。」
「「「「「おー!!!!」」」」」



/拍手/掲示板/心臓圧縮/vampire
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -