vampire 31
「日和!!」
「うおわぁぁあ!!」


その日の放課後、彼は突然やって来た。


「な、何、獄寺。」
「今日暇か?」
「空いてるけど…」
「ウチ来いよ。」
「やだ何する気ー?」
「なっ…そうなんじゃねーよバカ!!!」

スパァン!

「痛ァ!何も殴る事ないじゃないですか!ジョークじゃないですか!!」
「女がそーゆー冗談言うもんじゃねぇ!はしたない…!」
「お母さん!?」


お母さん事獄寺隼人ママン。今日はツナではなく宝に用件がある様だ。彼に下ネタジョークはタブーらしい。


(純情…なのか!?イタリアンだしそーゆー事手早そうなのにね。もしかしてチェリーか。)


「で、いいのか?」
「いーよ。」
「じゃぁ帰るぞ。十代目!お先に失礼します!!」
「あ、うん!」
「急ぐぞ!!」
「ちょまっ…!!」


少し離れた所で掃除をしているツナに45度のお辞儀をするとダッと走り出した。宝もそれについていく。
黒いスクールバックを肩にかけ、二人と銀と緑のピアスが揺れた。










「お会計430円になります。」
「430円っス。あざース!」

「はい。」
「サンキュー!いやぁ助かったぜ。これで当分苺には苦労しねぇな!」
「ウチ来い、じゃなくてこれ買物に付き合え、じゃん。成る程、私しか誘わない訳だ。」
「こんなだせー姿十代目にお見せする訳には行かないからな!」


スーパー並盛から苺2パックが入った買物袋を二つ持って獄寺は高々とそう言った。

――獄寺が宝を家に誘った理由、それは1人2パックまでの苺のタイムセールの為である。


「苺好きなの?」
「いや、そこまで好きじゃなかったんだけどな。俺の中の人が苺好きだからその影響で。ちなみに俺は食にはあまりこだわらないタイプだ。」
「………え、今なんて?」
「だから中の人、つかイッチーが…市瀬さんな。イッチーが苺好きだから俺もその」
「何言ってるんですか!?中の人!?何早速世界崩壊するような事言ってるのダメだから!」
「お前に中の人がいねぇからってひがむなよ。」
「ひがんでないし!てか私の中の人は読者様だから!!」
「お前こそ世界崩壊する事言ってんじゃねーよ!」
「あーそーゆー事言うんですかー。これだから獄寺はウィキで2枚半とか言われるんだよ。バカだから!」
「っせぇな!いいだろ2枚半も味があって!つーかビジュアル的には二枚目なんだからいいんだよ!」
「いやいや、人間大切なのは外見より中身ですから。」
「お前俺の血大好きじゃねーか。」
「そ、それとこれは話が別っていうか肉体的な中身じゃないから!!」
「じゃぁ俺の性格は嫌いと?」
「………!!、そーゆーんじゃ…。って、何恥ずかしい事いわせてんの!?」
「つーか何の話してたんだっけ。」



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