vampire 269
*獄寺

姉貴との一悶着もありいよいよ終業式になった。テストは既に返却されあとは通知表を待つだけ。
昨日は久しぶりに日和を家に帰したから朝は一人だ。ちゃんと朝メシ食ったのか心配だ。つーか起きれたのか…?

って!俺は母親か!!


「獄寺〜〜!」
「隼人〜〜!」
「姉貴!?」


今日は待ち合わせをして学校に行く。何だか新鮮だ……。つーかなんで姉貴いるんだ!?もういいだろ、引っ込め!まぁゴーグルしてるからいいけど。


「おはよー!」
「おはよ。」
「おはよう隼人っ!」
「あぁ。何であんたが居るんだ?」
「まぁ隼人ったら冷たいわ…。」
「ダメだよ獄寺!お姉さん無下にしちゃ!!」


いつの間にか日和は姉貴の信者になっている。笹川といいハルといい何なんだよ…!


「ふふふ、昨日宝と隼人の話でもしようと思って電話したら家で一人だって言うからおしかけてそのまま泊まってたくさん貴方の話をしたのよ。」
「またいっぱい語っちゃったんだー!あとシャマル先生とリボーンとツナの話!」
「今日はハルや京子達の話をしてあげるわ!」
「やったー!」


台詞長っ!一息で言いやがった。毎度毎度よくそんな話す事あるな。
しかもまた俺の話…そんな話す事あるか?


「あ、そうだ。獄寺の小さい頃の写真貰っちゃった!8歳以前と13歳以降!」
「マジで!?ちょ、なんてもん与えてんだよ!」
「賄賂よ。」


言い切った!


「なんか私の知らない獄寺たくさん知れて嬉しいなぁ!」
「!………」
「ね?こんな宝の笑顔見たら写真の7枚や8枚あげずにはいられないわ。」
「そんなにあげたのか!?」
「9枚だよ。」


一枚増えてる!


「大丈夫よ隼人、宝の惚気は今度私が直々に聞いてあげるから。」
「んなもん話すか!」
「ラクガキに"Ti amo"とか書き足しちゃうのに?」
「う、うっせーほっとけ!」
「お姉さん、あのラクガキの獄寺超かっこよくなかった!?バイクに乗ってこっちにピストル向けてるヤツ!」
「ええ!かっこよかった!本物より!」
「でしょ!?私もそう思う!」


これはけなされてるのか?

いつの間にか日和の敬語も抜けてるし本当仲良くなったんだな。


「隼人、今日も宝を家に帰しなさい。」
「無理だ。家に返す時間があったら寝かせてやりたい。ただでさえ仕事手伝ってもらってんのに体壊させる訳にはいかねーだろ。」
「春休みじゃない!」
「春休みでも生活リズム狂うのはよくねぇんだよ!もし日和が倒れたらどーすんだ!」
「本当に宝が好きなのね。」
「なっ……!か、彼氏なんだから当然だろ!」
「ひぃ恥ずかしい!」


あーもうやだ!早く本部帰れよ!



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