追憶を掻き乱して
驕れる貴族
満たされないものは空腹と
月が踊れと唆す
其処にいるのは神様ですか？
黒衣纏う聖職者
案ずるな、私は死なない
突き付けられた憎悪
水郷の静寂
果ての大地
幻視した結末
愛故に手繰り寄せた
感情でお腹は膨れないわ
一本道ですら迷子
返事はまた来世紀に
妖艶な唇を噛み切った
神経ごと奪って
冷笑する道化師(ピエロ)
お気に入りの睡眠薬
毒素抜けども未だ飲めず
故郷を彩る紅
悠久の都
抗えよ愚民ども
宵を駆け抜けて
鳥籠に青薔薇
何故人は泣くのだろう
いつか壊れた君へ
貴方を好きになるには貴方のことを少し知りすぎてしまったようだ
相容れぬ運命(さだめ)と云うのなら
私は肉塊
簡単に解けてしまった
監視者の劣情
逃げ出した手弱女
金色の聖剣
いつだって彼女は遍く照らすだろう
よく似た笑顔
奮う蛮勇振るう凶器
終わってしまえば同じことよ
聳える柵(しがらみ)
天を裂く白き塔
もし従者が裏切ったとしたら
接吻では温すぎた
幻葬(まぼろしのままほうむってしまえ)
夢現の回廊
己の生きる由縁を知る
誇り高き逝去
迎え撃つ神風
添える白樂
私が私で無くなったその時は
濁世に響く喘ぎ声