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赤ん坊に転生してた

月に一度の血祭が、今日は一段とひどかった。なんだこれ、具合悪いし、頭痛いし、異常にフラフラする。貧血だろうか?段々と意識が離れていく。ああ、まだ家に着いていないのに。

*

ぱちり、目を覚ましたときには体の怠さは全て吹き飛んでいて、頭痛も具合も何もかも良くなっていた。おお、なんだか今最高に気分がいい気がする。最高に「ハイ!」ってやつだアアアアア!と、ふざけたい気は山々だが私は家までたどり着いた記憶が一切ない。だけど体の上に少し重みを感じるから私はぬくぬくと布団に包っていることがわかる。はて、どういうことだろうか?


「…あー、うー」


…今声出したのって私じゃないの?まともに声が出ないんだけど、どういうこと……あれ…手が小さい。いやいやいや意味が分からない。いつの間に私の体は縮んだんだ。ていうか私の体が縮みましたなんて誰得設定だよ。フォンタジーやメルヘンじゃあないんですから……。

脳内でパニックを起こしていると奥のほうからパタパタと足音が聞こえてきた。やっぱり誰かいるんですね。ていうか私が過去に戻っちゃってこの足音が若かりし頃のお母さんとかだったらまだいいんだけど。足音の主が現れた瞬間、そんな私の微かな願いはズタボロに壊されてしまった。誰だろう、この人。


「あれ、起きちゃったの?早起きだねーおはよう」


その声の主、彼女の笑顔はすごく優しくて、いい人なんだろうという印象を受けた。だからといってこの状況がわかるはずもなく私がただポカンとした顔で彼女を見上げていれば、少し眉尻を下げて不安そうな顔で私を見てくる。あ、今この人私のこと心配してる。そういえば私赤ん坊だった。何故か申し訳ない気持ちになってしまい、とりあえず笑って安心させようと考えた私は、きゃっきゃっ、と笑って見せた。それに彼女もホッとしたようでまた優しい笑顔を私に向けてくる。


「お母さん今ご飯作ってるからもうちょっと待っててね」


そう言っておでこに軽くキスを落とすと、また私をベッドに置いて奥のほうへ消えてしまった。あれ、今お母さんって言いましたよね?私の記憶の中にあるお母さんとは明らかに違う人で、あの女性自体も私は一切知らない。あ、これ、前世の記憶持ちで私は赤ん坊に転生してしまった感じです?…うそーん。


***


剋タはお隣さんがフィンクス。悪友で悪さばっかりしてそう。事は原作通り進むのでもちろん途中でフィンクスは流星街に捨てられてしまう。

あれ?フィンクスどこ行ったの?ってフィンクスの親に訊いてもうちは子供なんていないよーって言われるし、自分の親に訊いてもすごい悲しそうな顔されながら、誰のことだろうねって言われちゃう。

子どもだからとりあえずわざとらしく聞いてみたけど実際私原作知ってますしね!てめーフィンクスを流星街に捨てやがったな。的な考えをしながらいい感じにグレていきそう。ここまで立派に育ててくれた親に対してはすごい優しい子だけどフィンクスのこと聞いたときに誰のことだろうねって言ったことは割とショックだった。


剴]生前は女だったのに今は男とかどういうことだよって設定。成長していくにつれて男っていう意識を持つので恋愛対象が女性でもあり、元々女だったのもあって恋愛対象が男性でもあり、と見事にバイな夢主。

元女だったのもあって女性のことはしっかり考えれるし、この世界で男として育ったから男性のこともしっかり考えれるし、といった感じ。前の感覚で女性を褒めたりするから普通に可愛いねとか似合ってるねとか化粧の仕方変えたの?とか髪少し切ったよねとか普通に細かいとこに気づいて女の子をメロメロにしてそうな天然タラシが出来上がり。

凾くまでフィンクスは悪友、親友的なポジだから恋愛に発達することはない!ドーン
(2013/06/25)

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