04




「どうするかなぁ…」


途方にくれ、思わずつぶやくとあの髭爺こと、ダンブルドアが顔を出した。吃驚した。だって、気配ねぇし。

「ちょっ…」

「それなら、学校にでも通ってみるのはどうじゃ?」


それは、生徒としてだろうか。俺の年齢は18歳だぞ…。いいのか。

「それは、生徒としてか? それとも、教師か?」

と、言ったのは良いが俺が教えられることと言えば、体術と錬金術ぐらいだ。流石にないと思うが。


「もちろん、生徒としてじゃ。もう少しで、学校も始まるんじゃが…帰る術が見つかるまで過ごしてみてはどうじゃ? あぁ、ルキフィスには新入生として入ってもらいたいんじゃが…」

ダンブルドアの提案は、俺としては言いと思うが、流石に新入生として入るのはきついんじゃないか。
思ったことをそのまま、口に出す。

「俺としては、ありがたいことだが…流石に、この年齢で入るのはきつくないか?」

「そうじゃのう…、それはもっとものことじゃが…ほれ、これを飲んではくれんかのう?」


なんだ、その液体。どろどろしてんぞ。色がまずそうどころじゃねぇ、やべえ。毒みたいだ。

俺がじいっとその液体を睨んでいると、ダンブルドアは「大丈夫じゃ、毒じゃない」といったので、しぶしぶそれを受け取り、匂いをかいで見る。まさかの無臭だった。

「……いただきます」

ごくん。

飲んでみると、なんともいえぬ味がした。苦いような辛いような、後味が悪すぎる。まずいどころじゃない。半分涙目になっている俺だが、飲み終えると雷を打たれたような衝撃が体を走る。

「ッ!? くっ、ぁ…」


体が熱い。熱くて、痛い。怪我の痛みではない。
骨が溶かされていくような、すごい痛みだ。しゅぅう…と体から湯気が…湯気!? なんでだ!?
ある程度、痛みも治まってきたので、肩で息をしながら顔を上げると、人が増えていた。

誰。


「どうやら、成功したようですな」

「そうみたいじゃな。ほれ、鏡を見てみなさい」

手渡される鏡をのぞいてみると、懐かしい顔が…。これは、昔の俺のような顔で…って、ん?
自分の顔を触ってみる。鏡の中の自分も同じ動きをする。


「若返ってる…?」

「そうじゃ、これは若返り薬といってのう…一時的にじゃが、若返らせることができるんじゃよ」


なんと、魔法はこんなこともできるのか。なんていうか、もう俺は驚かねぇぞ。

「ところで、そちらは…?」


「あぁ、彼はセブルス・スネイプ教授じゃ。この若返り薬を作ったのはセブルスじゃよ。セブルスには、新学期が始まるまで、ルキフィスの面倒を見てもらいたいんじゃが…」


「「は?」」

俺と、スネイプ教授の声が重なった。
どういうこったい。

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