「え、」
「ごめんねぇ、瀬奈ちゃん。1週間、友達の家にお世話になってくれないかしら?」
「え、はい……大丈夫です、了解しました」

そう、言われたのが今朝。
アパートの全面改装のため、1週間の間、このアパートに戻ってこれないらしい。
部屋はこのままでもいいが、工事中の立ち入りは出来ないらしい。

あれ、ギルさんいるのにどこに行けと……?
その前に、ギルさんを説得しないと……。

その夜、帰ってきたギルガメッシュとプリンを食べながら今朝の話題を振って見た。

「あの、ギルさん……」
「なんだ、雑種」

「えっと、ですね。このアパートを改装するそうなんです。それで、1週間ぐらいこの部屋に戻れないそうです」
「ふむ。ほかに住む場所は決まっているのだろう?」
「え」
「まさか、決まってないなどというわけではあるまい……む、決まってないのか?」
「はい……今朝言われたばっかで……」

「あ! ですけど、2日以内に家出れば問題ないそうで……明日には探しておきます。いざとなったら、ホテル暮らしします。その間、ギルさんはどうします?」

「ふむ、貴様に任せる。我はいくらでも充てはある。我のことより、自分のことを心配せよ」

まさかとは、思うが野宿などとは言わぬな、と射抜くような目をされ、瀬奈は言葉に詰まった。
それを見た、ギルガメッシュはため息を吐くと説教をし始めた。

「この英雄王ギルガメッシュのマスターなのだぞ、自覚しているのか?」
「ごめんなさい」
「仮にも女性ではないか、ほかのマスターに狙われるどころか男に輪姦されても知らぬぞ」
「本当にごめんなさい、ちゃんとしたところを探しておきます」

土下座をしながら言うと、ギルガメッシュも納得したようでソファに座り、ゲームをし始めた。
今日は、もう寝よう……。明日、知り合いに聞いて見よう。

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