「くしゅんッ!」
「うわっ、吃驚した…! DIO…風邪か?」
「多分な…あまり鼻が利かん…(ずびっ)」
「吸血鬼のくせに? つか、可愛いくしゃみだな(笑)」
「笑うな」
ピシッとなまえにでこピンをするDIO。
「痛ッ! …はいはい(笑)」
「……(むすっ)」
「あ。拗ねた? 悪かったって」
「じゃあ、早く風邪を治す為にお前の血を吸ってやる」
にやり、と笑みを浮かべるDIOにさぁ、と全身の汗が引いていく感覚を覚えやめさせようとして声を上げ、
「は!? ちょっ、まっ…!」
しかし、DIOはお構いなしにとなまえの首筋に牙を当てて。
「首は弱いんだって…あっ…」
静止しようとするも、既に遅く牙は首筋に突き立てられ、血を啜られる。
そんな奇妙な感覚になまえは思わず声を上げてしまう。
「なまえの血は美味だ…」
「っ…は……あんま…喋るなっ…んんっ…!」
自分でも驚くような艶っぽい声がでてしまい、内心吃驚するも首筋の奇妙な感覚と、血を抜かれる感覚にDIOを静止させるような行動は出来ずにただ血を吸われるのみで、
「ククッ、感じてるのか?」
「違っ…!」
DIOのからかう声が聞こえるも頭がぐわんぐわんとしてき、やばいと思うもだんだんと意識は白く染まっていった――。

「……ん、?」
「む…起きたか。」
「あれ…、俺…」
「悪かったな、血を吸いすぎた」
「あぁ…貧血起こしたのか…つか、首筋痛いんだけど」
「すぐに治るだろう」
「治んねぇよ!? 普通の人間だし! DIOは吸血鬼だから風邪なんてすぐ治るじゃねぇか! 俺の血を吸わなくてもよ!」
「うりぃ…ところで…」
「な、何だよ…」
「このDIOの吸血行為は気持ちよかったのか?」
「なッ!? そ、そんなわけ、ねぇだろうがぁあああ!」
急に立ち上がるなまえ。しかし、貧血を起こして間もないためくらりとDIOの方へと倒れこみ、
「馬鹿め…急に立ち上がるな」
「うぅ…、全部DIOのせいだ…責任取りやがれ…」
「ほう…? 言ったな?」
「えっ!? 言ってない! ちょ、押し倒さないで!」
「このDIOを精々楽しませてみろ」


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