あとがき



皆様、薄明と淡雪をご覧になって下さり、誠にありがとうございます。
今まで殆どあとがきというものを残してこなかったので、何から伝えるべきかとても悩んでおりますが、とっても長くなってしまいそうな上に、わたし個人の話も多くなると思いますので、お時間のある方のみご覧になってください。

まず初めに、お気付きの方(またはご存知の方)もいらっしゃるとは思いますが、わたしにとってベルフェゴールは作品の中で一番思い入れのある人です。むしろ作品内だけでなく、わたしがアニメや漫画に触れて初めて好きになった人であり、そして今も変わらず一番好きな人です。
そんなわたしが今まで彼の長編を綴らなかった理由としましては、単純に書けなかったから、です。
しかし彼の誕生日を祝いたい。彼のお話を書きたい。けれどどんな話を書こう。
色々悩みましたが、原作初登場の時点で、彼が生きてきた人生の半分は生まれた国で過ごし、もう半分はヴァリアー、しかもザンザスが眠りについていた期間の方が圧倒的に長いんですよね。
そうなると、やはり一番書きたいところは彼がヴァリアーで過ごしてきた、原作には無かった部分だと思いました。

ここからはわたしの個人的な解釈の話になってきますが、ベルフェゴールはとても強い人間だと思っております。それは単に身体能力や殺しの才能などではなく、精神的な部分でもです。
しかし幾ら強いといえど、8歳という若さでは恐らく寂しいと思った瞬間は必ずあったと思うんです。(あくまでもわたしの解釈です)
それに彼はとても人の気持ちにも敏感で、状況判断能力にも長けていると思っているので、尚更あの8年間ヴァリアーで過ごした日々というのは重く苦しい日々であり、とても長く感じたと思うんです。
もしそんな時に支えてくれる誰かが居れば。少しでも暗い気持ちが軽くなれば。そしてその人と一緒に成長していけたら。そんなわたしの中で生まれた妄想を一つずつ具現化していって、こうして書き出してみたのがこのお話です。

しかしわたしの実力不足で中々思うように表現出来なかったのも事実です。
彼の自分に素直なところや、無邪気なところ、そして繊細なところを出来るだけ表現したいと思い、わたしの気持ちを詰めるだけ詰めたお話となっていますので、少しでも多くの人に彼の魅力が伝われば良いなと思っております。

そして最終話では未来のお話を少しだけいれました。二人の関係性が少しだけ変わっていますが、そこまでに至った間の話を続編として今後続けていこうと思っています。
いやまさか、誕生日企画として考えたものから続編出すってどうなの……?という感じですが、色々と書きたいシーンやらが出てきてしまいまして、シリーズ化していこうかと……。まだ暫く先にはなりますが、気長にお待ち頂けると嬉しいです。

最後になりますが、ここまで読んでくださった皆様本当にありがとうございます!
そしてベルくん!これからも自分に素直に生きていってください。そしてあなたが幸せだと思う瞬間が沢山訪れ、掴み取れますように。

Belphegor
Buon Compleanno!

2020.12.22 かさね


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