Gift | ナノ


2015/08/31 01:10
ミナコさんから戴きました。『岬パパと伊織の会話』

ミナコさんから戴きました。『岬パパと伊織の会話』

「伊織、大学は楽しいかい?」

「…うん。楽しい、よ。」

「そう。良かった。」

「ねぇ今日は満月だって。」

「…伊織の母さんは兎みたいに可愛い人だったんだよ。
みんなに愛されてた。けど母さんが選んだのは何の取り柄もない私だったんだ。
今思えば母さんの不幸はそこから始まったのかもしれない。
でも色々あったけど母さんの遺伝子を受け継いだ伊織がいるから私は幸せだよ。」

「…そう。僕も今は幸せだよ。僕には二人の父さんがいるから。」

「…大人になったね伊織。」


「大人になった伊織に聞くけど、教授とはどうなの?」

「…どうって。そんな事聞いてどうするの?」

「いや、その教授に会った事がないし、どんな人かと思ってね。」

「…気持ちを真っ直ぐにぶつけて来る人かな。」

「ん?」

「…この夏の花火大会の時に初めて僕を認めてくれたんだ。」

「今まで色んな齟齬があって感情のすれ違いが続いてたと思ってたんだけど、
それが僕の思い込みだった事がわかったら、僕には意外とストレートに感情をぶつけてたんだよね。」

「愛されてる、って事だね。」

「…そうだとしたら嬉しい。」

「伊織。私は別に二人の関係を云々言うつもりはないんだよ。
伊織が選んで、そうと決めたのなら何も言わないし反対するつもりもない。
だけど、伊織が辛い時や苦しい時には私を頼ってくれないかな。
これでも一応父親のつもりでいるからね。」

「……ありがとう。もう僕は一人じゃないんだって教えてくれたのも教授なんだよ。
自分の立ち位置を示してくれたのも教授なんだ。反対に教授をわかっているのも僕だけと思っているから、
だからこれからもあの人を支えていきたいと思ってる。」


******


いつもお付き合いいただいています、ミナコさんが、
ツイッターで書いてくださった、岬親子の会話です。

ちょうど、短編『かりそめ』の続きで、伊織が実家に帰った時の出来事ですよね!
『かりそめ』の中で、(満月になる前の少し欠けた月)って出てくるんですけど、
ミナコさんが書いてくださった文章の中に、伊織が「今日は満月だって…」って言ってるところに、
かなり興奮しました\(^o^)/

「続編書いてぇ」っていう、私の我儘を聞いてくださり、
朝起きて…っていうか、昼まで寝て、w… ツイッター見たら、これが投下されていて、
ぱっちりと目が覚めました(〃∇〃)
作品を読んでくださった方が、こうして書いてくれるのって、
すごく新鮮だし、とても嬉しかったです。
ツイッターでお気に入りしてても、流れてしまっちゃもったいないので、
ここに上げさせてぇと、またおねだりして掲載許可をいただきました。

ミナコさん、本当にありがとうございました♪


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