「……暑い」
『暑いからってくっつくのは矛盾してますよ?沖田さん』
「でもくっついてたい」
『我が儘ですね…』
「そういう君こそ離れたがらないよね?」
『……』
「暑いって言うなら振りほどけばいいんじゃない?」
『……』
「ねえ、なんとか言ったら?」
『う、るさい…!』
「あ、怒った…」
『別に怒ってませんし振りほどくなんて面倒なだけですから!それだけです!』
「……真っ赤な顔で言われたくないなあ?」
『……っ』
「まあ、暑いから熱があるかもね…よいしょ」
『ぅあ…!ちょ、何を…!』
「ん?何をって…だっこしただけだよ?」
『さっきの言葉と抱き上げるのはどういう繋がりがあるんです!?』
「いやー…熱があったら大変だから僕の部屋に、ね…」
『な、なんでわざわざ沖田さんの部屋……ま、まさか…』
「ん、そのまさかだよ」
『ば…っ!』
「ば?」
『ば、馬鹿馬鹿馬鹿ぁーーっ!!!』
「あはは!君の前では馬鹿で結構だよ」
『離せ馬鹿くそ腹黒ー!』
「はいはい、顔真っ赤な人に言われたくないよ」
『うぅ〜〜〜…っ!!!』
「本当、可愛い」
終